第26話

同じ気持ち
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2019/01/20 11:31
目を覚ますと隣には大好きな亜嵐くん。
あなた

亜嵐くん…

白濱亜嵐
おはよ…
眠そうな顔で笑う。


まだ、しっかり起きていない顔で笑うけどかっこいい


ってどういう事…
白濱亜嵐
昨日どうだった?
あなた

バカっ…

私はやっと恋人らしいことをしたんだ。


そう思うと昨日のことが蘇って顔が火照る。
白濱亜嵐
可愛かったなぁ。
あなた

そういうのいいからっ!

白濱亜嵐
照れんなって。
私を筋肉でムキムキになった腕で寄せる。
ぎゅっとされて…暖かい。
あなた

亜嵐くん…今日仕事?

白濱亜嵐
今日はお昼から。
あなた

頑張ってね。

白濱亜嵐
おう!
あなたは?
あなた

私は今日休み。

白濱亜嵐
ずるっ…
あなた

亜嵐くんはファンのために頑張らないとね。

白濱亜嵐
そうだけどさ一番はあなたじゃん。
だからずっと一緒にいたいしさ ~ 。
私だけを見てくれてるのかな。


ファンの子もだけど…私を1番に…?


けど、甘えた亜嵐くんは久しぶりに聞いた。


昨日の亜嵐くんはもう…亜嵐くんじゃなかった。


Sで…


かっこよくて…


色気だだ漏れで…


死んでしまう。
あなた

私だって一緒にいたいし…

白濱亜嵐
今度出掛けよ。
あなた

どこ行く?

白濱亜嵐
俺ん家くる?
あなた

デートがしたい。

白濱亜嵐
お家デートってやつ?
あなた

外がいい。

白濱亜嵐
わがままあなたちゃん。
あなた

うるさいっ…

亜嵐くんの背中に手を回して抱き着く。


肌と肌が密着する。


" 亜嵐くん "


というのが伝わって嬉しい。
白濱亜嵐
当たってんだけど ~ 。
あなた

え?

私は察して亜嵐くんから離れようとした。
白濱亜嵐
離れなくていい…
あなた

嫌なんじゃないの?

白濱亜嵐
嫌なわけがない!
あなた

亜嵐くん、好きだよ。

白濱亜嵐
何急にっ…
あなた

ホントのこと。

白濱亜嵐
そんなの俺もだし。
あなた

私だけ?

白濱亜嵐
もちろん。
あなた

ならよかった。

時刻は10時。


亜嵐くんも仕事の準備しないといけないし


私は起きてちょっとしたご飯の準備。
あなた

亜嵐くん、ご飯食べる?

白濱亜嵐
食べる ~ !
あなた

何がいい?

白濱亜嵐
スクランブルエッグ!
あなた

はいはい

亜嵐くんに教えて貰ったスクランブルエッグ。


今までずっと料理をしてこなかった私には


とても難しかったが優しく教えてくれて覚えた。
ササッと作ってテーブルに


2つのスクランブルエッグを置く。
白濱亜嵐
上達したね。
あなた

頑張ったから。

白濱亜嵐
いただきまーす。
美味しそうに食べてくれるから嬉しいんだよなぁ。


作ってる人から見て居心地がいい。
あなた

亜嵐くん、仕事頑張ってね。

白濱亜嵐
頑張る!行ってきます。
亜嵐くんは靴を履いて私の部屋から出ていく。


嫌だ。


なんて言えない。


けど…


仕方ない。
あなた

行ってらっしゃい

笑顔で送らなきゃ…


手を振って亜嵐くんを送り出す。
白濱亜嵐
なぁ、
あなた

え?

白濱亜嵐
あなた顔に出すぎ。
あなた

嘘っ…

亜嵐くんに気使わせたくなかったのに。


も ~ 、彼女失格だ。
白濱亜嵐
そんな顔されたら行きたくなくなる。
と言って私を優しく…強く…抱き締めた。


私も亜嵐くんの背中に腕を回して抱き締める。


ずっとこうしていたいのに…


時間はそうはさせない。
あなた

ごめんね、亜嵐くん。
じゃ、行っていいから!

白濱亜嵐
仕事終わったら電話するわ。
あなた

うんっ!

白濱亜嵐
またな。
ニコッと笑って出ていく。


うぅ…辛い。


行かないで ~ 。
___ガチャ
ドアの閉まる音。


シーンとなる私の部屋。


さっきまでいた亜嵐くんの面影を残したままな私の部屋。
綺麗に食べてくれたスクランブルエッグのお皿を


しっかり洗って乾燥機に入れる。


いつもと同じ光景なのに…会いたい。


って、すぐ思う。


亜嵐くんがいないと駄目だなって…

____prrrrrrr
あなた

わっ…

私の携帯が机の上で回る。
見ると
"  佐野玲於  "
あなた

え!玲於?

玲於から電話かかってくるなんて珍しい。


着信


を押して出た。
あなた

もしもし…?

佐野玲於
もしもし、俺!
あなた

俺って、オレオレ詐欺か!

佐野玲於
玲於 ~ 。
あなた

はい?何?

佐野玲於
久しぶりにかけたろって。
あなた

そんなこと…

佐野玲於
なんだよ、悪かったな!
あなた

いや、そういう事じゃ…

佐野玲於
亜嵐くんいるよ。
俺の目の前に。
あなた

えっ!

佐野玲於
急に元気になるなよなぁ。
あなた

ご、ごめん…

佐野玲於
ビデオカメラにしてやろうか?
あなた

してっ!

佐野玲於
しゃーねぇな。
と数秒後に切り替わる画面。


そこにはちょっとだけ画質の悪い亜嵐くん。
アシスタントの人に髪の毛をセットされてる。


しかも…女性…
が!後ろ姿からでもわかるかっこよさ。


さすが…


プチッと、変わった画面。


黒くなって亜嵐くんは見えない。
佐野玲於
ど?元気になった?
あなた

ありがとう、玲於。
物凄いパワーを貰ったよ!

佐野玲於
あっそ ~ 、
あなた

え?てかなんで私が元気ないって知ってるの?

佐野玲於
ったく、お前らカップルは馬鹿だな。
あなた

どういうこと?

佐野玲於
さっき亜嵐くんが楽屋入ってくる時
顔凄いことなってたからよ。
亜嵐くんの顔が凄いことになるって相当なことが


あったんだと思う。


何か行くまでに何かがあったのかな…
佐野玲於
入ってくるなり急に叫び出すんだぜ?
あなた

え?

佐野玲於
「  あなたに会いてぇ! 」って。
心臓がどくどくと言う。


異常な速さ。


亜嵐くんが…?


私に会いたいと…?
あなた

でも亜嵐くんそんな顔してなかった…

佐野玲於
亜嵐くんもあなたに
心配かけたくねぇんじゃね?
亜嵐くんなりにな?
私だけじゃなかったんだ。


亜嵐くんも…私と同じ気持ちだったなんて…
佐野玲於
はい、
と、玲於の声は聞こえなくなった。
あなた

お ~ い、玲於?

白濱亜嵐
亜嵐ですけど ~ 。
あなた

亜嵐くんっ!?

白濱亜嵐
なに玲於と話してんの?
あなた

亜嵐くんのこと話してた。

白濱亜嵐
俺?
「  亜嵐くんが寂しがってたよって伝えた  」
と、向こうの方から玲於の声。
白濱亜嵐
え!そんなこと話したの!玲於!
「  そうだけど  」
白濱亜嵐
 言わないでよね ~ 。
「  だってうるさいだもん。 」
聞いてるこっちも笑顔になれる。


面白いなぁ。


これだけ仲がいいんだなって思った。
あなた

亜嵐くんも私と同じ気持ちだったんだね。

白濱亜嵐
そりゃ、会いたいですよぉ。
あなた

私もです。

白濱亜嵐
夕方電話しよ。
あなた

する!

それから亜嵐くんとの会話は続きいつの間にか


20分が経とうとしている。


その時、電話の向こうからマネージャーさんらしき


声が聞こえた。
白濱亜嵐
あ、そろそろ行くわ。
あなた

行ってらっしゃい。

玲於「  いつまで話してんだよ。 」
亜嵐「  20分じゃ足りねぇわ  」
切る寸前に聞こえた二人の会話は私の体を熱くさせた。

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