第6話

ただの誤解
2,077
2018/12/28 05:28
亜嵐 side
小森隼
ちょっと、ちょっと ~ 。
亜嵐くんどういうこと??
白濱亜嵐
別になんでもねぇよ。
佐野玲於
なんでもなかったら
なんで亜嵐くんの家から女が
出てくるのかね?
だよな!っていつも協力的な最年少。


はぁ…


あの時、あなたちゃん止めとけばよかった…


こんな誤解を招いてしまい、絶賛取り調べ中。


それから、メンさんと涼太も来て全員合流。
みんなお酒も結構入ってきて言いたい放題。


も ~ 。


今日も部屋の中を荒らされる覚悟。
中務裕太
てか、なんで亜嵐くんなん ~ ?
数原龍友
僕らでもええやんなぁ!
中務裕太
なぁ!
白濱亜嵐
だから何も無いって。
関口メンディー
亜嵐くんもいろいろあるんだし
そっとしておこうよ ~ 。
メンさん…


止めてくれてるのは有難いんだけど…


実際、メンさんも信じてんじゃん ~ 。
俺もコップに注いだお酒を飲む。


はぁ…


風邪大丈夫かな…


こんな状況で何考えてんだ俺。
ぼーっとお酒を飲んでいたら目の前に涼太。
片寄涼太
俺は亜嵐くんを信じますよ。
白濱亜嵐
ありがと。
片寄涼太
けど、そういうのって
週刊誌に撮られたらおしまいですから。
白濱亜嵐
分かってる。
俺より年下なのにしっかりしてて人のことを


しっかり見てる涼太の性格は羨ましい。


それに、王子みたいな顔してよ ~ …


モテるに決まってるし。
片寄涼太
亜嵐くん、どうする、あれ。
涼太の指さすほうを見ると酔いつぶれているアダルトチーム。
白濱亜嵐
あ ~ あ…
俺のソファーの上に大きな体の3人。


龍友くん


裕太くん


メンさん


も ~ 、今日は泊まりだな。


それに対して隼と玲於は仲良くなんかしてるし…


しかし、GENEの年下はしっかりしてんなぁ。
白濱亜嵐
俺、布団持ってくるわ。
椅子から立って寝室のクローゼットに布団を取りに行く。
いつ泊まられても困んないようにちゃんと置いてる。


さすが、俺。
戻ろうとするとベッドの


布団に使ってまだ新しいにシワがついていた。


あなたちゃんの居た面影がまだ残ってるようだ。
しっかり、シワを伸ばした。
白濱亜嵐
はいはい、持ってきたよ ~ 。
3人で仲良く寝ている上に薄い布団をかけてあげた。
片寄涼太
随分とお疲れですね。
白濱亜嵐
ほんとに。
すると、隼と玲於が俺らの横の椅子に来て座った。
佐野玲於
亜嵐くん ~ !
彼女いるなら教えてくらさいよ ~ 。
完璧、酔っている玲於。


呂律もおかしくなってる。
白濱亜嵐
いないからなぁ。
佐野玲於
あの可愛い子彼女じゃないの。
白濱亜嵐
ちがうよ。
可愛い子


って…やっぱり玲於の目にもそう映っているんだ。
小森隼
俺らに秘密事はなしですよ ~ !
白濱亜嵐
隼に言うとどこまで広がるかわかんねぇわ!
小森隼
涼太くん知ってたの?
片寄涼太
知るわけないよ。
もう、否定するのも疲れた。
白濱亜嵐
涼太達どうする?泊まる?
小森隼
泊まる!
佐野玲於
俺も。
片寄涼太
俺は帰ります。
亜嵐くん大変だし。
白濱亜嵐
涼太だけだわ、俺の事考えてくれるの。
涼太の肩をぽんと叩くと


リーダー苦しめちゃ駄目でしょ。


って。


はぁ…よかった、GENEに涼太がいて。
片寄涼太
なら、お邪魔しました。
白濱亜嵐
はいはい!
気をつけて帰れよ ~ ?
片寄涼太
女子じゃなので大丈夫です。
白濱亜嵐
可愛い顔してんだから。笑
片寄涼太
その言葉は俺じゃないでしょ。
信じてんじゃん。
涼太を見送ってリビングに戻ると


玲於が隼に話している声が聞こえた。


影から聞くようになってしまい嫌な気がしたが


リビングに戻る気もなくここに留まった。
佐野玲於
あの子可愛かったなぁ。
小森隼
あの、亜嵐くんの彼女?
佐野玲於
そうそう。
小森隼
まぁね。亜嵐くんらしい。
佐野玲於
俺、すっげぇタイプなんだよ。


あの玲於が…?


女に興味を持つ…?



考えられなかった。


予想もしてなかった。
小森隼
玲於こそ珍し。
佐野玲於
俺もびっくりしてんだ。
小森隼
なに、好きなの?
その後の玲於の言葉を聞くのが何故か怖くて
白濱亜嵐
ほら、二人とももう寝な。
そうやって二人の会話を強制終了させた。
その時に、玲於と目が合って何かを言うかのような


目付きで俺を見つめてきた。


けど、すぐ逸らした。
小森隼
亜嵐くん、どこで寝ればいい?
白濱亜嵐
あ ~ 、ベッド使っていいよ。
佐野玲於
珍しっ…
小森隼
確かに、いつもなら絶対ベッドは譲らないのに…
佐野玲於
何かあった?
俺の訳分からない焦りなどを知る由もない玲於は


何気ない顔で俺に訪ねる。
白濱亜嵐
何もねぇよ。おやすみ。
小森隼
おやすみ!
佐野玲於
おやすみ。
二人はただ仲良いだけ。


寝ることなんて当たり前だから大丈夫。
俺の寝室に入っていった。
白濱亜嵐
はぁ…
俺は今、驚いている。


玲於が女に興味を持ったということ。


今まで一切そういう素振りは見せなかった。


龍友くんや裕太くんが彼女欲しいって喚いていた時も


んなもの、要らねぇ。


って誰よりも拒絶していたから。
一目惚れ…?


あの時、あの一瞬で…?


まさか…ね。


ただ、タイプなだけで好きとは…言ってない。


いや…違う。
白濱亜嵐
言わせなかったんだ。
深夜1時。


一人でゴクッとお酒を飲む。






























行かせなきゃよかった。





























今日の俺は変だ。

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