第27話

手のかかる二人
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2019/01/26 14:32
亜嵐side
佐野玲於
そんな顔に出さないでよ。亜嵐くん。
白濱亜嵐
そ ~ だけどよ ~ !
電話が終わってスタッフに呼ばれたかと思いきや


やはりまだだったみたいで待機中。


みんなそれぞれ違うことして待ってる。


隼と裕太くんでアメコ行ったし。


メンさんは自分のカバン写真撮ったりしてる。


龍友くんと涼太はなにやら歌のことを話してる。


んで、残るは俺ら二人。
もう一度あなたに電話かけようとしたけど


あなただって忙しいしなぁって。
佐野玲於
ため息ばっかうるさいっす。
白濱亜嵐
なら、あっち行けばいじゃん。
佐野玲於
いや…いいです。
なんて、俺から離れないのは隼がいないから。


1人になりたくないんだな、ってすぐ分かる。


可愛い奴め。
白濱亜嵐
会いたすぎて禿げそう。
佐野玲於
さっきまで会ってたんでしょ ~ 。
白濱亜嵐
会いたくなるもんです。
佐野玲於
ふ ~ ん。
といって玲於は俺にカメラを向ける。


___パシャ
白濱亜嵐
え、なんで撮った?
佐野玲於
別に…
クックックッと笑って俺から携帯の画面を見えないように


何度も姿勢を変えて見せてくれない。
あ、裕太くんが一人で帰ってきた。
中務裕太
さっぶいわ。
白濱亜嵐
あれ、隼は?
中務裕太
ちょっと遅れてくるんやって。
佐野玲於
え ~ 。まだ?
やはり機嫌が悪い。


俺が 裕太くんが帰ってきた って言ったら


ずっと俺といる時やっていたゲームもぶち切りして


隼の帰りを待ってたから。
中務裕太
しゃーない。
佐野玲於
隼 ~ 。
ドアから廊下を覗いて待つ玲於。


かわいい。
俺もさっきのお返しとして1枚写真を撮った。
ぷりぷりおケツが強調された写真。


いい写真だ。


さすが俺。
インスタに投稿した。
─────────────────────────
(( 写真 ))

佐野玲於激写。
ぷりぷりおケツが強調された写真です。

#いいケツしてる
#隼が
#戻ってこなくて
#怒ってます
─────────────────────────
あげた瞬間にいいねを押した人。


それはあなた。


なんだよ、暇かよ!
コメントは続々と書かれていく。


「 玲於可愛いかよ。 」

「 亜嵐くん玲於をありがとう! 」

「 隼早く戻ってきてあげてー! 」


など。


見ていて面白い。
佐野玲於
も ~ 、怒ったわ。
なっかなか帰ってこない。
ゲームの約束をしていたんだそう。


時刻に間に合ってないだとか…


子供みたい。
白濱亜嵐
あ!来たぞ!玲於!
そういうと興味無さそうに見上げるふりをしてるのは


バレバレだけどあえて言わない。
佐野玲於
あ、来た…
嬉しいんだろ!


照れてんの、玲於。
小森隼
ごっめん、スタッフに呼び出された。
佐野玲於
隼、ゲーム。
小森隼
あ、そうや!やろやろ!
隼かやる気になると玲於も燃えたのか


ニコニコして携帯を取り出す。
白濱亜嵐
最年少…
ストーリーでズームを繰り返したりして2人を写す。
それを何となくストーリーにアップ。
白濱亜嵐
おもろっ…笑
と、一人で笑っていた時に1つの通知。


あなた 「 仕事じゃないの? 」


そりゃ、疑うよね。


こんな動画あげてたら…


「 待機中! 」


あなた「 そーなのね。」


「 あなた何してた? 」


あなた「 亜嵐くんに会いたいなぁって考えてた! 」


おれの心臓はついに寿命が来たみたい。


前かがみになってもう起き上がれない。


倒れそう。


あいつ…いつそんな言葉覚えたんだ!
佐野玲於
やっぱ俺の効果半端じゃないな…
小森隼
すげぇ、玲於。
コソコソ話し声が聞こえるんだが。


俺はまだ気づいてないふりをして頭を挙げない。
佐野玲於
あなたから言われる言葉はなんでも嬉しいんだな。
小森隼
そりゃ、そうでしょ!
好きな人から言われることなんか
宝物になるからね ~ 。
ふ ~ ん。


あ、そういうことか。


この愛のメッセージは玲於が仕向けたのね、
俺は頭を起こして玲於と隼の元へゆっくりと近寄る。


ニコニコして不気味だろうなぁ。


隼が俺に気づいてちょんちょんと玲於の膝を叩く、
佐野玲於
なんだよ…なんかあった?
小森隼
い、いや…その後ろに…
佐野玲於
は…?え____
白濱亜嵐
玲於くん、隼くん君たち悪い子だね。
玲於と隼の顔は青ざめる。


やっべ、おもしろい。
佐野玲於
な、何がでしょうか!
小森隼
俺らは別になんにも…
ね?ああ。


の会話。
白濱亜嵐
なら玲於くん、あなたとの会話見せて?
佐野玲於
え!あ、いや…そのダメっすね。
白濱亜嵐
なんで?
佐野玲於
ちょっと…
白濱亜嵐
俺あなたの彼氏なわけ。
佐野玲於
これは…ほんとに…ダメっ…あ!!
左手に潜んでいた玲於の携帯をスルッと取った。
LINEを開くと1番上にあなた。


ムカつく。


なんで玲於なんかと。
最終履歴は玲於で




「 スタンプを送信しました 」

玲於全くスタンプ使わないのに…!
履歴を開くと結構な量の会話。


…傷つくけど。


見てやる。


とりあえず今日の会話から。


「 ねぇ、玲於、亜嵐くん何してる? 」


第一声があなた。
最初はちょっと疑ったが確かにあなた。


「 俺らのこと盗撮してる 」


あなた 「 ふ ~ ん 」


「 なに? 」


あなた 「 気になっただけ。 」


「 亜嵐くんにLINEして 」


あなた 「 何を? 」


そっからさっきのに至る会話が続いている。


こういう事だったのか。


やっと理解した!


と、最後の方に残っていた言葉。


















あなた 「 こうやって言ってると本当に会いたくなる 」






















おいおい…


やめてくれよぉ。
白濱亜嵐
かわいいかよ…
佐野玲於
ほら、結果オーライじゃん!
白濱亜嵐
玲於く ~ ん?
佐野玲於
ごめんなさい。
2人は椅子に正座して待っている。


まぁ、結果はよかったかな。
許してあげようじゃないか。
白濱亜嵐
何か奢ってね。
佐野玲於
はいっ!
小森隼
はいっ!
はぁ、最年少は手がかかるわ。



" こうやって言ってると本当に会いたくなる "





そう書いてあったことを思い出して
スタッフ
お待たせしましたっ!
それではバスへ移動お願いします!
バスへ乗り込む前、あなたにLINEで伝えた。






















「 俺もあなたに会いたい 」





























俺のあなたへの愛は誰にも負けない気がした。
絶対俺が幸せにするんだ。
そう思った。

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