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第8話

記憶


――――あなたは一人、師匠・桑島滋悟郎の使いで山を一つ超え隣町まで行っていた。




…その帰り道。すっかり日は暮れ、山道は林のせいで薄暗い。まるで夜かその辺まで来たような暗さである。
あなた

すっかり遅くなっちゃった…。


山育ちのあなたは慣れているとはいえ、あまり遠出をしない為、どことなく心細い。

あなた

(…精神はまだまだ未熟なのねι)

もっと、鍛えないと…と心で決める傍ら、急ぎ足で山を超えようとする。


―――もうすぐで家に着くという手前…

人影のようなものが現れ、こちらに向かって来るのが見えた
あなた

(は…?誰?これから山に入ろうっての?)

……いや、違う。動き、脚の速さ、…そして匂い。微かにだが人間とは違う、何とも言えない生臭さ
あなた

お………鬼…ι

雑魚鬼
―――ハァハァ…若い人間の女が、こんな時刻に山ん中にいるとはなぁ……へっへっへ
あなた

(キモっ!そして臭いっ…ι)

あなたは護身用に…と隠し持っていた自分の刀を鞘から抜き、震える手で構える
雑魚鬼
姉ちゃんよォ…そんな震えた手で、何ができるんだってんだよォ?
あなた

(……っつι私に…討伐…できるのかしら…ι)

全身からの拒否反応が止まらない……
雑魚鬼
………黙って俺に喰われろや!!
あなた

(―――来る!!)

鬼は助走をつけ、あなた目掛けて飛んでくる。あなたは透かさず避け、背後に回る
あなた

―――雷の呼吸 伍ノ型 熱界雷!

――ザシュ……
雑魚鬼
ぐはぁ………っ……ι
あなた

(え…ι何この雑魚…。あっけな…ι)

鬼は灰になり、消えた。
あなた

世には、こんなのがうじゃうじゃ居るの…?

想像しただけで全身を寒気が襲う。



消えていく鬼を見ながらそんなことを考えていると、自分を呼ぶ声がしてきた
我妻善逸
――…ちゃーん、姉ちゃーん!!
あなた

…はっ!善逸…?

月明かりに照らされ、愛しい弟弟子の顔が見えた
我妻善逸
帰りが遅いから皆心配してる!……何かあったの?
あなた

…ごめんι雑魚鬼に遭遇しちゃって…

我妻善逸
えぇぇぇっ?!鬼っ!!姉ちゃん怪我ない?大丈夫だった?!
あなた

大丈夫、どこも怪我してないよ。

その一言に善逸は安堵し、あなたを抱き締める
―――ギュッ
あなた

……何、どうしたの?

我妻善逸
心配したんだから…
あなた

だから、ごめんって…

我妻善逸
姉ちゃんは俺の大事な人なんだから…!
あなた

…うん///ありがとう…。だけど、私も一端の雷の呼吸の使い手だから、怖じ気づいてても仕方ないし………



……その時、何かがあなたの脳裏をフラッシュバックした

あなた

(これは……?)

我妻善逸
姉ちゃん…?
あなた

つっ…………ιιあ…ι

同時にひどい頭痛に襲われ、あなたはその場にうずくまり、気を失った
我妻善逸
姉ちゃん!!あなたっ…―――



――――――――――――――――
――――――


幼い頃、あなたは父、母と平和に、穏やかに暮らしていた。―――
…ある日の夕方、隣の家から帰る途中でのこと。

自分を着ける足音にハッとし、後ろを振り返る。

あなた

(?!…なに、あれ…?ιι)

鬼を見たことがなかったあなたには、得体の知れない、何とも醜く怖い化物に映り、咄嗟に家までの距離を走り出した。
あなた

(はぁはぁ…ιまだついてくる…ι!!)

家の前には母が居るのが目に入った。
あなた

おかあさん!!たすけて…ι!

母はあなたの叫びに気付き、あなたを庇うように抱きしめた。

それと同時に鬼は追い付き、母の背中を切り付け、あなたに凭れるように倒れた母を喰い出す
あなた

ひっ…ιι!お……お父さ…ん!ι

父に助けを乞うも、父は既に鬼にされ、自分に襲いかかってくる
あなた

なん………で……ι|||

身の危険を感じ、あなたは走り出した。

追いかけてくる鬼を振り切り、走って、走って…山深い山道にたどり着いたとき、疲れきって意識を失った。
どれだけ眠っていたのだろう。一人の老人の声で目覚め、母の死、父の鬼化のショックで、名前と年齢以外の一切の記憶を無くしていた。
―――――――――――――――――
―――――――
あなた

(―――……思い、出した)


あなたはあの日の出来事を全て思い出し、目を覚ました。
我妻善逸
……姉ちゃん、大丈夫?ι
あなた

…大丈夫…じゃないかな……っ

あなたの頬を大粒の涙が伝う
獪岳
……どうした?
あなたが意識を失ったと善逸に聞いた獪岳が、傍らから心配そうに声をかける
あなた

思い…出したの…。無くした記憶を…っ

我妻善逸
えっ…ι
獪岳
………ι
あなた

母が鬼に…殺されたこと、父が、鬼にされたこと…

あなた

……っつ、あぁ…

涙は止まらなかった。
助けようにも、何にもできなかった……助けを呼ぶことすら……
ただただ悲しく、辛く………

あなたは布団にしがみつき、泣いた。
―――――――――
落ち着いたあなたは、布団から起き上がり、ある決心をし二人に告げた
あなた

私、今度の最終選別…行くね。やっと、決心がついた。

あなた

これ以上、犠牲者を出さないために。両親の敵を打つために……―

獪岳
あなた…
我妻善逸
姉ちゃん……
あなた

答えは、やるべき事をやり遂げてから言うから…。待っててくれる…?

獪岳
俺は構わない。
我妻善逸
お、俺も、待ってる…
あなた

ありがとう。二人とも、追い付いて来てよ?折角、師匠の元で修行積んだんだから。

獪岳
俺は直ぐにでも追い付くが……
獪岳は善逸をチラッと見る
我妻善逸
なっ…ι!俺だって、頑張って姉ちゃんに追い付くから!
あなた

善逸なら大丈夫。あなたは本当は強いんだから…

信じてる…と、あなたは善逸の手を握る。
我妻善逸
う、うん//
あなた

二人とも、大好きよ……。私の生涯で大切な宝物……



だからこそ、ゴールで待っててほしいの……。

そのときは、私の手を引いて抱きしめて――




to be continued.


―――――――――――――

好きな曲を聞いていたら、気持ちが昂り、深夜に書き上げてしまった………Σ(>Д<)

深夜更新すみません…ι

記憶が戻りましたよ。残酷にしてみましたが…衝撃的でしたか?…って、よくあるパターンかιι