そう読み上げられた事実。
元水柱の鱗滝さんから…?
しかも三人の命が妹さんに懸けられた。
運が良かったな、炭治郎くん。
あの…鬼舞辻と?
天元くんが身を乗り出すと、蜜璃ちゃんは、
と、顔面から倒れる。
地味に小芭内くん此方睨んでますけど。
コラ、刀を出そうとしない。
お館様が、口に人差し指を近付ける。
いや、頼むよ、分かって。
おい。
…実弥くんの言っていることも、間違いでは無い。
すると、実弥くんは、自らの刀で腕を切り始めた。
その行為の方が私には理解できないぞ。
実弥くんは箱を踏み、自分の血を垂らし始めた。
実弥くんは稀血…そういうことか。
あれ……不味いかもな、もしかして。
と、本当の風の様にお館様の後ろへ。
すると、また刀で禰豆子を刺した。
小芭内くんが、炭治郎くんの肺の辺りを圧迫する。
やりすぎだ…全く。
すると、実弥くんは箱を刀で開けた。
出てきたのは、髪の長い、女の子。
暗闇の中で、桃色の瞳がよく映える。
さてどうなるか。
ここで喰らいつこうとするならば、
全てが無駄になるぞ。
するとまた力を込める小芭内くん。
そんな明るく言われても怖いだけだよ…
天元くんも何言ってんだよ。
はい、正しい反応な、これ。
まだ必死に耐える禰豆子ちゃん。
その瞬間腕を縛っていた縄は切れ、
小芭内くんの手は義勇くんが掴んだ。
そして、
暫くの沈黙。
それを破ったのは…
禰豆子ちゃんは、実弥くんからそっぽを向いた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。