信じてもいいのだろうか?
さっき行ったネイルサロンの店長はイケメンオネエだった。
いわゆる同族。
親しげに話していたあの人と、てっきり深い仲だと思った。
いや、相手がオネエじゃなくても先生の容姿なら。
彼氏でも、彼女でも、セフレでも、何人いてもおかしくない。
ハァハァと息の上がってる蓮の声は、押し黙ってる私の耳の左から右へ通過していく。
"好きだよ。凪沙" ただあの一言だけが。
今は頭の中にこびりついて離れなくなってる。
薄ら笑いを浮かべた蓮は "やり直そうぜ" と私の肩に手を置いた。
ヤダーーー
気持ち悪いーーー
キタナイーーー
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。