来年から大学生っていうのに迷子とかどんだけ幼稚なの私、
あ!スマホ!
そう思って携帯を見てみるけど
電池切れ…でした
あー!つい翔吾くんとたくさん写真撮っちゃったし
たしかに充電やばかったけど…
迷子になるなんて思ってなかったもん…!
とりあえず今来た道を戻ってみる
ここで一緒に写真撮って
ここでお昼ご飯食べて
ここで私が転けそうになったのを翔吾くんが助けてくれた
思い返してみれば今日1日ずっと翔吾くんが私の保護者みたいで
本当に私こんな彼女でいいのかな
そんな気持ちが迷子になった不安と一緒に出てきちゃう
もうすぐイルカショー始まっちゃう…
親子がイルカショーの方へ続々と集まって来る中私は翔吾くんにまだ会えないままだった
なんでこんな時に限って繋がらないんだよ…
あなた大丈夫かな
変な人に絡まれてないかな
今日特に可愛いいしあなた…
イルカショー…一緒に見たかったな
見ようよって声かける予定だったのに
結局俺、大事な時に守れてないじゃん
こんなの彼氏失格
男の人2人に絡まれて怖くてどうしたらいいか分からない
水族館にもこういう人いるの?
どうしよう
でも時間が経てば経つほど詰め寄られてもう私の後ろは壁
男の人の腕が私の肩に回されそうになってるのを必死に避ける
怖いよ…
誰か、
バシッ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。