トンネルの中に意を決して入ろうと思った時
翔吾先生!!
そうトンネルから聞こえたと同時に日の傾きで太陽の光がぶわっとトンネルの中を照らした
少し先に見える人影…
あなたちゃんだ
今までで1番早く走ったかも俺
思わず抱きしめていた
あなたちゃんは足に力が入ってなくてそのまま倒れそうになってしまうのを支えてゆっくり地面に2人でしゃがんだ
先生、ちゃんと来てくれた…
体がふわふわしてなんか寒気がするせいか翔吾先生に抱きしめられているこの状況に頭が追いつかない
先生の上着を着せてもらって翔吾先生の香水の香りがふわっと香った
そう言うと私をおんぶして歩き始める先生
しばらくして規則正しい寝息が聞こえてきた
とりあえず良かった…見つかって
俺の肩に顔を埋めているあなたちゃんを見て思ったことがある
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!