うちは昔話をし始めた
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うちの両親は交通事故で死んだ…
うちはその日学校で、両親は2人とも休みだからとデートに行っていた…
うちは顔色を変えた先生に話を聞いた…
先生の車で病院まで送ってもらった…
病院の人に両親の所まで案内してもらった…
そこには朝笑顔で見送ってくれた両親の姿…
うちは子供だからと、親戚の人達が両親のお葬式の段取りをしてくれた…
周りの人達はコソコソと話していた…
不快でしかなかった…
『可哀想』なんてことばで片付けないで…
1人のおじいさんが声をかけてきた
てことは…
うちがそう呼ぶと、その人は微笑んでうちの頭を撫でてくれた…
この顔…
おじいちゃんは少し寂しそうに笑った
うちの帰るあの家に、もうお父さんもお母さんも居ない…
そう言って引き取ってくれたのがおじいちゃんだった…
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。