第2話

☁*°
1,202
2021/01/17 13:20






取り出してみれば、付箋にお世辞にも綺麗とは言えない字で " メリークリスマス " と書いてあった。




荷物もそのままに箱だけ持って部屋を飛び出す。




まだいるかな、もういないかな。




楽屋が違うから大吾の行動なんてしらないのもいいところ。




恭平と私の楽屋の隣。丁度、はっすんと大吾が出てくるところで。























「……っ大吾、、!」


























神様ありがとうございます!!って心の中で叫びながら声をかければ、私と大吾をみて楽しそうに笑ったはっすん。


























大橋「じゃ〜おれ帰るわ〜」









西畑「え、おればええやん」









大橋「大ちゃん、、モテない、それ」









西畑「は?モテモテやわ」



























じゃー!って手を振るはっすんが神様に見える。




" 意味わからんわ〜 " って頭を搔く大吾と目が合って。




なに?といでも言うように首を傾げる。




勢いで追いかけてきたはいいけど面と向かって言うのは恥ずかしすぎる。


























「…ちょっとそっち向いてて」









西畑「はぁ?」









「いいからはやく、!」









西畑「はっすんもお前もなんなんもう」




























文句を言いながらもくるりと回転した大吾。




前よりか随分と広くなったその背中を目の前に今からやることも中々だけど仕方ないって心の中で言い訳。




戸惑ってたら今度こそ大吾は帰っちゃう気がして。



























「、クリスマスプレゼント、ありがとう、」









西畑「っ…おぉ、い」



























思い切ってその背中に抱きつく。




爆発しそうな心臓に泣きそうになりながらも大吾の言葉を待っていれば、




小さく聞こえたため息の後に少し触れる冷たい手。




解かれたと思ったらまたすぐに引っ張られて。


























「〜〜っ!?だい、ご?」








西畑「なんやねん、お前が先に抱きついてきたんやろって」
























想定外想定外想定外っっ!!




正面から抱きしめられるなんて聞いてない。




反射的に離れようとしたら頭をぐっと引き寄せられて。




肩口にあたるおでこ。




心臓はパニックを通り越して感覚がもうない。




ちゃんと動いてるかな、、
























「だ、」









西畑「俺こそ、ありがとうな」









「っ……?」









西畑「あれ、欲しかったやつやし。その…さっきは素っ気なくしすぎた。………ほんまはめっちゃ嬉しい」




























私が大吾に上げたのはニット帽。




前ほしいってはっすんと話してたのを聞いてて良かった、、





























「俺のやつ、開けた?」























ふわりと離される時に鼻を掠めた大吾の香り。




昔と違って時の流れを感じた、なんか。




首を振ればなぜか気まずそうな顔をされて、視線が逸らされる。


























西畑「…それ、家で開けてな」









「、?わかった」









西畑「あと、あなたは気に入らんかもしらん」









「???」









西畑「……これの色違いやねん」





























そう言って大吾が首元から引っ張り出したのは、いつもつけてるネックレス。









……色違い……ということは、、解釈的にはおそろい。









…大吾と、おそろい。……ダイゴト、オソロイ……、、






























「っ〜〜〜、!?!?」


























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