第5話

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2018/08/10 02:07
二宮side
昨日、大野さんに怒られたからあなたのお見舞いに始めてきてみた。

でも、あなたの病室の前に来たら、足が震えて動けない。
何回も何回もあの事故の瞬間がフラッシュバックしてくる。
翔くん
あれ?
ニノ?
よかった来てくれたんだ!!
俺があなたの病室に立っていると翔くんが話しかけてきてくれた。

翔くんは俺の手首の傷を見てびっくりした顔をしていた。
ニノ
(まぁ、当たり前だよな)
翔くん
ニノ、ちょっと話したいから屋上行かね?
そう言われて翔くんと屋上に行った。
翔くん
ニノ、その手首の傷リストカットのあとだよね?
なんでそんなことしてたの?
俺は昨日、大野さんが家に来たこと、大野さんに話した事を全て翔くんに話した。
翔くん
そっか…
そうだね。
1番ニノが辛いよね。
でもあなたは頑張ってるから、ニノも頑張ってよ。
あなたが目を覚めなくてもずっと隣にいてあげて。
幼馴染だからさ!
ニノ
ありがとう翔くん。
おかげであなたの病室に入れそうだよ!
これからいろいろ相談すると思うけどよろしくね
翔くん
おう!!
俺たちがいるからな!
頼れよ!
じゃあね!!
そう言って翔くんは帰っていった。

そして俺はまたあなたの病室の前まで来た。
そしたらなぜか足の震えが止まり、自然とあなたの病室に入れた。
ニノ
あなた………。
俺は言葉を失った。
あなたの体には包帯が巻かれていて、たくさんのチューブが繋がっていた。
ほんとにあなたはこのまま目が覚めないのかと初めて実感した。
ニノ
(ダメだ。
ここで俺が逃げちゃダメだ。
俺はあなたの事を守るって決めたんだから。)
そう思うとなぜか現実を受け止めれた気がした。




面会時間のギリギリまであなたの隣にいた。
ニノ
あなた。
待ってるからな…
頑張れよ。


…大好きだよ。
そう言って俺はあなたの病室を出た。

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