あなたside
夜中
寝ていた私は何故か目が覚めた。
私はそっとニノの隣に行った。
すごく汗をかいていたし、しんどそうだった。
ニノは寝ていて聞こえないだろうけど、私はニノを安心させるためにずっと同じことを言っていた。
そしたら、ニノが起きちゃった。
私はニノを抱きしめた。
ニノは私の胸の中でずっと泣いていた。
それほど事故のこと……。
私が眠っている間のニノの事はみんなから聞いていた。
私は、それを聞いた時何も言えなかった。
そこまでニノを追い詰めてたんだって。
だから、私がニノを支えきゃ。
彼女なんだから。
そう強く思った。
ニノはしばらくしたら落ち着いてきた。
私はその後眠れなかった。
ニノがあんなに自分を責めていたとは思ってなかった。
私が事故にあった時、死のうとしていたって聞いただけで怖かった。
私が死ぬより、ニノが死ぬほうが嫌だった。
そんなことを考えていたら、朝になっていた。
私はニノを抱きしめた。
ニノはびっくりしたような顔をしていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。