第3話

1話
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2021/08/01 03:09
永遠の続き





零(ゼロ)
は、探していた。

愛しい、楽(らく)を失ない。


同じ妖魔の、弥勒(みろく)に

弥勒「楽は、200年後に生まれかわる」と言われる。

零「どうしたら分かる」
弥勒「あんたなら、一瞬で分かるわよ」

そして、長い長い200年を1人過ごした。

世界中を周り、
今は、日本にいる。
何も、考えず歩いていると。

物凄い、吐き気に襲われる。
近くの木の下に、うずくまる。

零「ゴホッ ウッ」
そこに。

...「あの、大丈夫ですか?」
懐かしい声。

零は、声の人物に顔を向ける。
そこには、あの時より少し幼いが
あの時のままの楽。

似ているからじゃない、零のすべてが
楽にまちがいないと、
確信させていた。

その姿に、一粒涙が流れた。

楽「あの...涙が」

零「いや、大丈夫」
楽「あの、良かったら上がって行きますか?」

零「えっ」
楽「一様、ここオレの家なんで」

零「あっ、だったらゴメン勝手に」
立ち上がる零。

楽「いいですよ、何か飲み物でも」
笑う楽、扉の鍵を開けて。
楽「どうぞ、汚ないと思いますけど」

零は楽の家に入る。

楽「あの、そこのソファーで良かったら座ってて下さい。
ジュースでいいですか?
気持ち悪そうだからさっぱりする炭酸系にしますね」

零「ああ、ありがとう
でもいいの?
もし変な奴だったら。」

楽「あっ、なんか悪そうな人には見えなかったんで」
と笑う。

飲み物と、お菓子を持って来て零の隣に座る。

零は、昔の光景を思い出していた。

零「もし、良かったら名前聞いていいか?」

楽「秋音(しゅうと)です。
あなたは?」

零「ゼロ」
秋音「スッゲーカッコいい名前
本名ですか?」

零「ああ」

目の前には、昔よりも無邪気に話す秋音に
心が癒された。

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