帆香
お母さん…
お母さん
何?
お母さんは優しい声で応答する。
私は拳を強く握りしめる。
…言うんだ…なにもかも…
帆香
悩み事…あるんだけどね…?
お母さん
!!…いいよ。いってごらん?
帆香
私ね…いじめられているの…ニコッ
お母さん
うん…
できるだけ笑顔で言う。
だけど…
帆香
ずっと…辛かった…グスッ…味方は部長しかいなかった…
お母さん
うん…
帆香
部長が居ない日は…グスッみんな決まって私に強い当たりをする…1年生の初心者でレギュラーになったから…って…グスッ
お母さん
うん…
帆香
ずっと1人で…悩んできた…ヒッグ…
お母さん
…そっか…
お母さん
帆香はさ、なんでレギュラーに選ばれたか分かる?
帆香
…わかんないよぉ…グスッ…
笑顔に保とうとしたのにいつの間にか泣いてしまう。
また八つ当たりをしたようになってしまった気がする。
分かるわけがないもん。私より強いひとはいるのに…
お母さん
お母さんね、帆香が初心者にも関わらずレギュラーになれたことがびっくりしてね。お母さん試合見に来たことがあったでしょ?その時がレギュラー発表の1週間前だったの。確かに出れる時もあったけどね…先輩達みたいに上手くできなかった時多かったでしょ…?1回先生に聞きに行ったの。そしたらね…
先生
『帆香は、毎日部活に一生懸命取り組みます。準備もあと片付けもきちんとします。
そして何より…自分が皆に追いつこうと毎日部活が終わり、皆が帰ったあとは下校時刻まで自主練をします。
あんな努力があるのに…レギュラーにしなかったら可哀想でしょ?
確かに技術も必要。でも帆香は確実に上手くなった。私は、本当はなにもかも適当にしているけど技術はいい人は…あまり出したくないんです』
お母さん
って言ってたの。
お母さん
だから、もっと自信を持って?
帆香
…グスッ…ヒッグ…怖…かったぁ…グスッ…
お母さん
大丈夫。大丈夫。
お母さん
お母さんも一緒に戦うから…ね?
帆香
…うん…!
涙で顔がぐしゃぐしゃだけど関係ない。お母さんがいたから気持ちが楽になれた。
帆香
ギュー…お母さん、大好きだよ!
やっぱり私のお母さんは、世界一だ。
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彩月茅夏
完結2019/12/03
彩月茅夏
こんな理想的なお母さん、あなたの所ではどうですか?
風華
こんな感じなのか…それとも真逆か…
風華
今回は駄作ですね。出すか迷いました…
風華
この小説では、母親の暖かさを表現しました。
風華
生まれてくる時、お母さんはどう思っていたのでしょうか。大抵は嬉しそうだったんじゃないかなと思います。何回も撫でてくれた頭は、今大きくなっているのでしょうか。
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