角名side
それは、侑の一言で始まった…
最初、俺らはテストで誰が一番平均点が高いか〜とか、一番運動神経がいいのは誰か〜とか話していた。
正論なんだけど、暴論。
それが沙彩の売りだ←な訳あるかby沙彩
まぁ、思えば、その頃からちょっと機嫌は悪そうだったんだよね…
そこで侑のトドメの一言
そして、今に至るわけだ。
かれこれ30分(地獄の)鬼ごっこをしている。
体力お化けかよって思う。
言われてみればそうだ。
今までこの様や会話は避けてきたのか、話題としては出てこなかったが、何故そこまでキレるのか。ただ純粋に疑問だった。
銀の言うことは最もだ。
沙彩はなんで怒ってるのかを、教えてくれない。
それじゃあ、何に怒っているのかが分からない。
“天才”
俺たちにとっては誉め言葉だと思っていた。
でも違った。
沙彩達は“天才だから”の一言で片付けられた。
努力じゃなく、才能だと決め付けられた。
どれだけ悔しいことだろう。
虚しいことだろう。
今まで続けた努力も、全て否定されるなんて…
もう、誰にも否定させない。
沙彩の努力は本物で、才能なんかじゃ無い。
沙彩の強さは…
“努力の結晶” だから…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。