結乃「野々宮くん、おはよう!」
大我「おはよ、松木」
そう言って彼はニコッと笑う。
もう、そんな顔で笑われたらますます好きになっちゃうじゃん。
好きになってくれないなら、そんなに親しく接してこないでよ…!
私が野々宮くんのことを好きなことも、そのせいで辛いことも、野々宮くんに知られてはいけない。
だって、野々宮くんを困らせてしまうから…
好きじゃない人から向けられる好意なんて、うれしくない、もんね。
好きなひとには笑ってて欲しいから。この気持ちは、誰にも言わない。
野々宮くんは、二次元の女の子にしか興味がないだけあって女友達がたくさんいる。
でも、みんな友達だよね?
大我「俺、好きなひと出来たかもしれないんだよね。」
突然そんなこと言われて。
結乃「まじ?てかなに、かもって笑」
笑ってみせたけど、笑顔ひきつってたかな…
好きな人って…ほんと?
二次元の女の子なら、まだ許せてたのに…
野々宮くんが誰かと付き合っちゃうとか、想像したら辛い…!
これから、上手く付き合って行けるかな…心配だな…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。