って、類兄今日練習かぁ…
そういえば…帰る時に感じた気配は何だったんだろう?
お母さんとお父さんがいなくなってからずいぶん静かになったなぁ。
勝手に入るのはダメかもだけど…
まあ別にいいよね!
ガチャ
類兄の部屋には…
私の写真が壁一面に貼られていた。
恐怖心が私を襲う。
鳥肌が止まらない。
類兄に知られたくない…隠さなきゃ
私が部屋を見たのも全部、忘なきゃ…
急いで扉を閉めて自分の部屋に戻る。
類兄、は……、シスコンだけど…こんなことはしないと思っていた。
私の授業中の写真とか、お昼食べてる時の写真とか…
全部類兄は近くにいなかったはずなのに
何で…、何で?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!