第26話

#17
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2023/04/09 00:56
ガラガラガラ…と、病室の扉が開く。
神代類
神代類
……
じっ……と、紫髪の人が私を見ている。
なんだろう、私、何かしちゃったかな…
看護師
神代さん…
トントン、と紫髪の人の肩を叩いている。
看護師
あなたさん、だいぶ記憶喪失が重症みたいで…。
階段で落ちて頭を怪我することは結構多いんですけど…、こんな重症な記憶喪失、なかなかないので何かのショックが原因かもしれません
神代類
神代類
な、にかの……ショック…
ボソボソと何かを話している紫髪の人と看護師さん。
看護師
自分の名前すら……忘れている様で
神代類
神代類
そう…ですか
紫髪の人はチラッとこちらを見て私が横たわっているベットの横に置いている椅子に座った。
神代類
神代類
ね、え……
僕のこと、わかる…かな
(なまえ)
あなた
ご、ごめんなさい
なにも覚えていなくて…
(なまえ)
あなた
あの…あなたは私の…大切な人、だったんですか?
神代類
神代類
そうだった、と思うよ。
少なくとも、僕は君をとても大切にしていた。
(なまえ)
あなた
そう、ですか…
少しの間、沈黙が流れる。
いつの間にか看護師さんが出て行ったようで、私と紫髪の人の2人になっていた。
神代類
神代類
ごめんね。
静寂を紫髪の人の謝罪の言葉が遮った。
(なまえ)
あなた
なんで謝るんですか…?
むしろ私の方が謝らないといけないのに…
神代類
神代類
…ううん。僕が…僕が悪いよ
なんでそこまで自分が悪いと言えるのだろう。
紫髪の人は唇を噛んで下を向いている
また2人しかいない病室に静寂が訪れる。
すると紫髪の人が立ち上がった。
神代類
神代類
じゃあ、僕はこれで失礼するよ
(なまえ)
あなた
あ、の……!
神代類
神代類
…どうしたんだい?
扉に向かっていた足がピタリと止まってこちらに振り向いた紫髪の人。
(なまえ)
あなた
あなた…の名前は…?
神代類
神代類
……類。神代類、だよ。
(なまえ)
あなた
わかりました。
記憶が取り戻せるように…頑張ります!
神代類
神代類
無理はしないでくれると嬉しいな
(なまえ)
あなた
?はい!
神代類
神代類
じゃあね
病室の扉がガラガラと開いて紫髪の人──神代類さんが出ていく。
(なまえ)
あなた
すごく…、苦しそう、だったなぁ……
(なまえ)
あなた
やっぱり…早く記憶を取り戻さないと
ありきたりですね
まあゆるしてください
大体最後許してって言ってる気がする
この話完結したら新しい話出しますので
主がブルーロックにハマり出したのでもしかしたらブルーロックの小説とか出すかもです
また今度アンケート取ります
ではおつるぴ

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