第25話

真実と結論
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2020/04/04 05:00
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
コイツって、ちーちゃん?
明 奏太
明 奏太
そうだけど
宇佐美 智十
宇佐美 智十
おい、奏太そうた‼︎
説明もなしに、そんな事言ったら
驚くだろ!?
慌てる智十ちとを、後ろから
抱きしめ、動けないようにする。
明 奏太
明 奏太
母さん、俺の好きな子は
コイツです。
宇佐美 智十
宇佐美 智十
奏太!
キュッ
宇佐美 智十
宇佐美 智十
むぐっ
智十が、否定できないように
ついでに口元も塞ぐ。
明 奏太
明 奏太
結婚したい相手も、智十。
母さんには、迷惑かけるかもだけど
明 奏太
明 奏太
俺は、後悔したくないから。
好きな人を、親の前でも堂々と
好きでいたい!
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
・・・
母さんから、笑顔が消えて
真剣な顔つきになる。
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
奏太は、いつから
ちーちゃんと、結婚しようと
思っていたの?
明 奏太
明 奏太
それは
迷わない…迷うはずない。
俺の答えは、1つだけ。
明 奏太
明 奏太
子供の時から
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
子供の時から
宇佐美 智十
宇佐美 智十
⁉︎
明 奏太
明 奏太
母さん、知ってて…
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
そんなの、知らないはず
ないじゃない。
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
お母さんなのよ?
あなたのことを、いくつの時から
見てると思ってるの。
母さんは、スカートを手で伸ばすと
静かに座ったので、俺と智十も

床に座った。
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
ずっと、言わないでいようと
思ったわ。
宇佐美 智十
宇佐美 智十
おばさん…
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
奏太が、いくら子供の頃から
ちーちゃんのことを、好きだったとは
いえ、相手がいることだし、それに
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
私だけじゃ、判断できないから。
母さんは、智十の方を向くと
静かに語りかける。
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
ちーちゃんは、奏太のことが
好き?
宇佐美 智十
宇佐美 智十
す、好きです。
奏太のお母さん(理央さん)
奏太のお母さん(理央さん)
結婚したいと、思うほど?
宇佐美 智十
宇佐美 智十
はい
明 奏太
明 奏太
・・・
その後も、母さんに
あれこれ聞かれた智十は、冷静に

質問に答えていく。
俺は、母さんがこんなににも

真剣に話してくれることに、
少しの安心と感謝をしたいと思った。
話したり、聞いたり…

30分ぐらいして、ようやく
母さんは納得して

1階に降りて行った。
宇佐美 智十
宇佐美 智十
ふう、緊張した
明 奏太
明 奏太
俺もだよ
宇佐美 智十
宇佐美 智十
奏太は、いいじゃん!
自分のお母さんだもの
明 奏太
明 奏太
いや、ドキドキ加減は
一緒だよ。
宇佐美 智十
宇佐美 智十
なんだよそれ!
俺と智十は、同時に笑い
床に仰向けに寝転んだ。
明 奏太
明 奏太
男と男ってさ
恋愛するのも一苦労なんだな。
宇佐美 智十
宇佐美 智十
そうだよ。
そもそも、法律じゃ結婚できないしね。
そんなことは、わかってる。
でも、この先、俺が智十以外を

選ぶとか、他の女の子を選ぶとかは
できないんだと思う。

宇佐美 智十
宇佐美 智十
奏太と、過ごすとさ…
なんで、僕は女の子に生まれなかった
んだろうって、悔しくなる時がある。
明 奏太
明 奏太
なんだよ、それ。
宇佐美 智十
宇佐美 智十
僕が、男じゃなかったら
結婚だって、普通に手を繋いだって
親に紹介しても恥ずかしく…
明 奏太
明 奏太
なんだよそれ!
宇佐美 智十
宇佐美 智十
えっ…
智十を、起き上がらせると
目と目を見て、話す。
明 奏太
明 奏太
智十が、男だから恥ずかしいとか
女の子だから良いとか、俺は思った
ことないから!
明 奏太
明 奏太
勝手に、思うのはいいけど
絶対に、そんはさせない。
明 奏太
明 奏太
俺のこと、好きになって
良かったって思わせるから!
明 奏太
明 奏太
幸せにするから…だから
心の底から…智十に
伝えたいことがある。
明 奏太
明 奏太
だから、笑っててよ。
明 奏太
明 奏太
俺は、智十がいいんだ。
それ以外は、関係ない。
明 奏太
明 奏太
性別も、見た目も、何もかも
関係なく…智十が、1人のの人間として
明 奏太
明 奏太
愛してる。
好きなんだよ。

智十のことが、大好きだ。

でも、1つだけ許せないことが
ある。それは、智十が傷つけられること。

例え、それが智十自身が自分を
傷つけても許せない。
宇佐美 智十
宇佐美 智十
…恥ずかしいセリフを
言うなよ
宇佐美 智十
宇佐美 智十
照れすぎて、おかしくなる
明 奏太
明 奏太
本当、今日の智十は
素直で困る。
宇佐美 智十
宇佐美 智十
えっ
可愛い君が、すごくすごく
愛おしくてたまらなくなる。

絶対、大切にするから…

そう誓いながら、そっと
智十の頬に触れた。

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