あなた「ヒュッ……七海さ…」
七海「静かに。今はとにかく退きますよ」
あなた「っ、はい」
今七海さんにお姫様抱っこされてるんよな…七海さんのこと好きな人に見られたら殺されそ……
あなた「あ、の、七海さん…うち術式で…」
七海「呪力が尽きますよ。貴方は今、自分が思っているより重症なんです。少し黙っててください」
~車の中~
恥ずかしすぎる…横抱き……
あなた「七海さん…」
七海「なんですか、体制について指摘したらひっぱたきますよ」
あなた「いやあの、ちゃうくて、うち戦うてる時も術式で飛んどったらたら良かったですね。足折れてることにいっぱいいっぱいで」
七海「すぎたことを悔やんでもしょうがないですよ。誰も死にませんでしたし、特級と遭遇しても生きて戻れたことを喜びましょう」
あなた「…そうですね」
七海「実際に現場で戦うと言ってもあなたさんはまだ学生で学んでいる段階です。完璧を求めてはいけませんよ」
あなた「お優しいですね」
七海「そんなこと言うのあなたくらいですよ」
あなた「あら…以外です」
七海「そんなことより、少し休んだらどうですか。無理をしているでしょう」
あなた「ほな、お言葉に甘えて」
「え、ヤバ、ボロボロじゃん。宿儺に見られたら僕もやばいよ、早く硝子のとこ連れてこ」
七海「待ってください。もし肋骨が折れていたら揺らすのは危険です。急ぐことに超したことはありませんが慎重にお願いします」
「わかってるわかってる」
あなた「……悟くんうるさいわ…」
五条「あ、起きた。随分と派手にやったねぇ」
あなた「しゃあない」
五条「硝子のとこ行くよ」
あなた「うん……硝子ちゃんに怒られるやろうなぁ……」
五条「それはドンマイ」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。