どんっ!
いたた、、、
「あ、あの、、、」
下から声が聞こえてきた
僕は女の子を押し倒していたことに気づいた
「うわぁぁっ!」
僕とぶつかった誰かは
漆黒の髪を持ち、
純白のワンピースを着こなした
かわいらしい女の子だった
「ご、ごめん!僕前を見てなくて!」
「私こそっ!ごめんなさい!」
どきどき
なぜか心臓がすごいスピードで
なっていた
多分今僕の顔は
真っ赤だ
一刻も早くこの場から
逃げ出したかった
「じゃあっ!ぼ、僕はこれで!」
よし、早く帰るぞ
恥ずかしいから
後ろを向いて歩きだす
「待って!」
あの子の声
僕は振り返る
「あなた、この街はじめて?」
「え?そうだけど」
「なら、案内してあげる!」
「えぇ?」
「ぶつかったお詫びに!」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。