シオン(?)side
ヒリヒリと頬が痛い…。
私、ひっぱ叩かれたの…。
にのの目はキッとしてて少し怖い。
名前だけ
少し冷たいその言葉は私の心の中に残った。
名前…。
らぁらにみれぃにそふぃにドロシーにレオナにみかんにあろまにふわりにのんにちりにペッパーにゆいににのにみちる
ほら、覚えてる…。名前だけ。
ちりは少し悲しそうな目で私を見た。
言われたとおり屈むと、ちりは自分の髪を結んでいたゴムを取って私の髪を結びはじめた。
憧れ…
サイドテール…
知らないうちに髪は結び終わっていた。
サイドテールの髪を揺らしながら私はそっぽを向いてあるきだした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。