第19話

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2020/05/16 08:21




「 黙られんのが一番困んねん

ミヤビやないんはわかってんねん 」






腕を、掴まれる


痛い、力込められてる、痛い…







「 …っ、う… (泣)」







耐えきれなくなって

ポロポロと涙が零れる









また、うざそうに嫌味でも言われるのかと

思ったら、









「 えっ、あ、ちょ、まって?

泣かんとって?



女の子に泣かれたら俺どうしたらいいんか…







誰かきてー! 」









その人が大声でよぶと

 
もうひとり、

ソファーまで近づいて



私の前にしゃがんだ









唇厚いひと……









「 ごめんな、怖がらせたいわけでも

脅したいわけでもないねん




でも、ひとつ教えてな?


坂道あなたさん、であってる? 」









小さく頷く









 
「 あそこにいた経緯はいえへん?

あと、ミヤビとの関係 」









これを喋ったら


風磨くんに何かおこってしまうのか、


私には、わからない









まわらない頭は

 
恐怖と寂しさから


風磨くんのことばっかり考えてしまう









鼻をすすって、


顔を手で覆う









ぐちゃぐちゃな顔を

見られたくなかったから









貴方「 …しゃべ、ったら…


ふうま、くん、、きくちっ、ぐみ、に、


なんかするん、ですか…っ?(泣)」









「 …菊池組と関係あるん? 」







低い声は恐怖を増すだけで









「 ふうまくんたちに、なにもしないで、ください…っ 」









ふーっと、深いため息を

つかれた









「 …わかった、


じゃあ、話してくれるか? 」









また小さく頷く









差し出された手を

ゆっくり握った。





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