第24話

デート3
301
2020/03/14 18:17


私たちはカフェを出て、人気ジェットコースターに乗った。


次は……

元田裕翔
お化け屋敷か。
天野由希
……うん。


別に怖いのが苦手とか言うことじゃないんだけど……

元田裕翔
怖いの?
天野由希
いや、そうじゃなくて……後悔しないでよ?
元田裕翔
は?
天野由希
私とお化け屋敷に来たこと。
元田裕翔
お、おぉ。


お兄ちゃんと来た時も


たった一人の元カレも……




私と来て後悔してるから。





遊園地の人
カップル一組入りまーす
元田裕翔
行くぞ。
天野由希
うん。





私たちはお化け屋敷の中に入った。


薄暗い…のは当たり前。



そして、私たちを驚かせようと色々な仕掛けやお化けが動く。


さっきの遊園地の人がカップルと言っていたので、お化けの中の人も普通のカップルだと思って驚かそうとしていたのだろう。

私たちの反応に少し戸惑っているんじゃないのかな。










一方、私たちは……



悲鳴をあげることもなく、


ただただスタスタと歩いていく。





驚くことも無く、


明かりが見えてきた。









元田裕翔
そういうことか。
天野由希
そういうこと。



お兄ちゃんと来ても、元カレと来ても



「せっかくお化け屋敷に来たのに、可愛げねーな。」



といつも言われる。



元田裕翔
まあ、女の子っぽくはないけど、俺は別に後悔はしてないよ。
天野由希
なら、よかった。


そういうと、堪えていたのがもう我慢できなくなったのか、ひろは大爆笑。



天野由希
何をそこまで笑うのよ。
元田裕翔
だって……面白い…じゃん。


私がお化け屋敷来たら


勝手に後悔されるか


盾にされるか


笑われるかの3択なわけ?




女友達と来た時は絶対に盾にされるもんね。



元田裕翔
楽しいよ。
天野由希
そう?変わり者だね。
元田裕翔
変わり者?初めて言われたけど。



だって本当に思うもん。



美咲みたいな可愛い子より私の方が楽しいからって言ってくれるし、お化け屋敷に行っても後悔しないで笑い出すし。



相当な変わり者だよ。


元田裕翔
なぁ、次行こ。
天野由希
はいはい。


そうして、私たちはまた次のアトラクションへ向かった。

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