私たちはカフェを出て、人気ジェットコースターに乗った。
次は……
別に怖いのが苦手とか言うことじゃないんだけど……
お兄ちゃんと来た時も
たった一人の元カレも……
私と来て後悔してるから。
私たちはお化け屋敷の中に入った。
薄暗い…のは当たり前。
そして、私たちを驚かせようと色々な仕掛けやお化けが動く。
さっきの遊園地の人がカップルと言っていたので、お化けの中の人も普通のカップルだと思って驚かそうとしていたのだろう。
私たちの反応に少し戸惑っているんじゃないのかな。
一方、私たちは……
悲鳴をあげることもなく、
ただただスタスタと歩いていく。
驚くことも無く、
明かりが見えてきた。
お兄ちゃんと来ても、元カレと来ても
「せっかくお化け屋敷に来たのに、可愛げねーな。」
といつも言われる。
そういうと、堪えていたのがもう我慢できなくなったのか、ひろは大爆笑。
私がお化け屋敷来たら
勝手に後悔されるか
盾にされるか
笑われるかの3択なわけ?
女友達と来た時は絶対に盾にされるもんね。
だって本当に思うもん。
美咲みたいな可愛い子より私の方が楽しいからって言ってくれるし、お化け屋敷に行っても後悔しないで笑い出すし。
相当な変わり者だよ。
そうして、私たちはまた次のアトラクションへ向かった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。