第194話

仲間 運/営/rd
3,262
2022/07/10 20:08
俺は生まれつき髪が青くて目が青かった
その見た目から"青鬼"っていうあだ名がついた
でもそれは次第にどんどん悪くなっていった
らっだぁ
らっだぁ
はぁ...はぁ...
う...ぐぅぁ...ぁあぁ...!
俺は人を食わないと生きていられないようになった
初めは嫌で自分の体を噛んでたけどある日から人を食べるようになった
らっだぁ
らっだぁ
うぐ...っ...ぁ...
人、人、人、人...
人間を見れば見るほど涎が止まらない
食べたい
あの女の子の柔らかそうな肌を食いちぎりたい
あの男の子の食べ応えが良さそうな肌に噛みつきたい
そう思えばそう思うほど"人"としての理性が無くなっていく
らっだぁ
らっだぁ
はぁ...は〜...ぁ...
急いでトイレに駆け込んだ
このままじゃ誰かを食べてしまいそうだったから
鏡に映った俺は汗だくで目が真っ赤だった
らっだぁ
らっだぁ
っ...え...?
なに...これ...?
真っ赤な目になってる...?
いつもそんなことはなかったのに...
らっだぁ
らっだぁ
なんで...?
その姿を見ると不思議と食欲は減っていった
らっだぁ
らっだぁ
...お腹いっぱい...?
食べてないのに...
後ろで音がして振り向くとそこには誰もいない
でも確かに音はなった
それなら...
らっだぁ
らっだぁ
ねぇ、誰かいるの?
バンッ!
らっだぁ
らっだぁ
っ...!
だ...だれ...?
トイレの壁に文字が浮かんで来た

" か が み を み ろ "
らっだぁ
らっだぁ
鏡...?
そこには真っ白な羽が生えた黄色のパーカーを着た男の人が映っていた
らっだぁ
らっだぁ
えっ...?
い...いないのに鏡に写ってる...!
きょーさん
きょーさん
......あ〜...っと聞こえるか?
どこからか声が聞こえてきた
関西弁で凄く心地よい声で
らっだぁ
らっだぁ
っ...うん...聞こえる
きょーさん
きょーさん
俺はきょー、
まぁ...見ての通り天使、みたいなもんや
らっだぁ
らっだぁ
...天使...
天使が何をしに来たのか、俺にはわからなかった
人を食べた俺はきっと地獄に堕ちる筈だから
らっだぁ
らっだぁ
天使が...何の用なの?
きょーさん
きょーさん
い〜や、特に理由はないで
ただ面白そうやったから一緒に着いて行ってもええか?
らっだぁ
らっだぁ
...まぁいいけど...面白くないよ?
きょーさん
きょーさん
それでもええで
と言うと天使は俺に羽を一枚渡し
きょーさん
きょーさん
それには俺の...魔力って言えば分かるか?
魔力が入ってるんや
それが光ってる時は近くにいるって事やから話しかけても驚かんでくれな
らっだぁ
らっだぁ
...分かった
それから俺らは一緒にいた
合図がある時には人目につかないところに言っては話をして楽しいことも共通し合った
ある日、街中で日傘を持った真っ赤な人を見つけた
何故かその人に惹かれて話しかけた
らっだぁ
らっだぁ
あの...
レウクラウド
レウクラウド
...?
はい?なんでしょうか
らっだぁ
らっだぁ
..ちょっとだけでいいんですけど...
話、大丈夫ですか?
レウクラウド
レウクラウド
あぁ、はい!
大丈夫ですよ!
ただ...人目につかない所がいいですかね...w
移動中にもその人を見ていたがなぜ惹かれるかは分からないままだった
レウクラウド
レウクラウド
えっと...それで話っていうのは..?
らっだぁ
らっだぁ
あっ...えっと...
言葉に詰まっていると羽が光った
らっだぁ
らっだぁ
っあ...
きょーさん
きょーさん
こいつ...なんか変なの着いてるで
幽霊...?みたいなん
レウクラウド
レウクラウド
えっ!?
見えてるの!?
きょーさん
きょーさん
えっ?
らっだぁ
らっだぁ
え?
きょーさんが見えてる...?
俺でさえ鏡を通さなければ見えないのに?
みどりくん
みどりくん
ねぇレウさん
この人達信用していい人だよ
らっだぁ
らっだぁ
え?
...ねぇきょーさん
あれがあの人に着いてる幽霊?
きょーさん
きょーさん
見えるんか?
らっだぁ
らっだぁ
うん...
レウクラウド
レウクラウド
......お互い大変なのついてるね...w
らっだぁ
らっだぁ
そうだね...
俺らは自己紹介をした
レウクラウド
レウクラウド
俺はレウ、多分...俺についてるって言ってるのがみどりくん
レウクラウド
レウクラウド
ほら、挨拶して?
みどりくん
みどりくん
...ン...
頭を下げるだけ下げてくれた
あまり話したくはないのだろう、
らっだぁ
らっだぁ
俺はらっだぁ、
俺の後ろに居るのがきょーさん
きょーさん
きょーさん
ん、よろしくな
一通り挨拶を済ませたところで今日は帰ることにした
明日もまた会えるといいな、と思いつつも家へ帰ると家が荒らされていた
らっだぁ
らっだぁ
...はぁ...
あいつら...食ってやろうか...
きょーさん
きょーさん
らっだぁ、だめや
牙を剥き出しにしようとした瞬間に止められた
その時に足元がぬかるんだ
らっだぁ
らっだぁ
ぅわっ...!?
きょーさん
きょーさん
...!?
らっだぁ!
きょーさんに手を掴まれてそこから避けた
きょーさんが触れたことにも驚いているがそれ以前に何故ここだけぬかるんでるのかが疑問で仕方なかった
らっだぁ
らっだぁ
...な...何ここ...
てかさっききょーさん触れたね...
きょーさん
きょーさん
そう...やな...?
自分でも驚いているみたいだがそれよりも
コンタミ
コンタミ
あレぇ?
コンな...所にニンゲンだァ...
ねェ、引こずってもイぃ...?
ぬかるんでるところからどろり、と現れたそいつはただひたすらに人を殺すことしか考えていないように見えた
きょーさん
きょーさん
...あ?
コンちゃん?
コンタミ
コンタミ
...ってあれ?
きょーさんじゃぁん
まさかの知り合いだったみたいだ
話についていけてない俺をよそに2人は話を進めていく
コンタミ
コンタミ
きょーさん何してるの?
きょーさん
きょーさん
俺はこいつの...守りしてん
コンタミ
コンタミ
へぇー...ふ〜ん...?
すんすん...君人間じゃない匂いがするね?
らっだぁ
らっだぁ
っ...ぁ...
何故か俺はその瞬間に体が動かなくなってしまった
話す事も動くことも出来なくなった
きょーさん
きょーさん
はぁ...コンちゃん、深淵出てる
こいつはらっだぁって言って青鬼や
"青鬼"
あだ名だったのにその通りになってしまった名前
コンタミ
コンタミ
そっかぁ...
俺はコンタミ、コンちゃんって呼ばれてるよォ
よろしくね
沼の中から手らしきものを出てきたから握り返すとぬるり、とした
らっだぁ
らっだぁ
....レウさんも呼ぼう...
交換していた電話を使いその場所にレウさんを呼んだ
レウクラウド
レウクラウド
えっと...失礼しま〜す...
らっだぁ
らっだぁ
は〜い
...ところでさ
レウさんはこの人知ってる?
レウクラウド
レウクラウド
え?誰?
コンタミ
コンタミ
コンちゃんダヨォ
レウクラウド
レウクラウド
え!?
コンちゃん!?
やはり、的中した
俺たちは運命で引き寄せられたんだ
俺は"青鬼"になって
天使のきょーさんに会って
吸血鬼のレウさんと幽霊のみどりくんに会って、
邪神のコンちゃんに会って...
らっだぁ
らっだぁ
...俺って...なんか忘れてるのかな...
コンタミ
コンタミ
無理に思い出さなくていいよォ
みどりくん
みどりくん
思い出せるときでいい
きょーさん
きょーさん
せやで
無理に思い出すと大変やろうし
レウクラウド
レウクラウド
ゆっくり、思い出していこ
みんなのその言葉を信用した
ゆっくりと時間をかけて思い出していこう
だから
らっだぁ
らっだぁ
これから先も...一緒に居てくれる?
みんなからの返事は
レウクラウド
レウクラウド
うん!
きょーさん
きょーさん
ええで
コンタミ
コンタミ
いいよォ?
みどりくん
みどりくん
...ン、
だった
_____________________
どもども!
今回の話は途中までは良かったのに最後で雑になっちゃった可哀想なお話だよ
rdは青鬼、kyoは天使、ruは吸血鬼(作中に登場はしなかったけど...)、cnは邪神、mdは幽霊だよ

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