俺は生まれつき髪が青くて目が青かった
その見た目から"青鬼"っていうあだ名がついた
でもそれは次第にどんどん悪くなっていった
俺は人を食わないと生きていられないようになった
初めは嫌で自分の体を噛んでたけどある日から人を食べるようになった
人、人、人、人...
人間を見れば見るほど涎が止まらない
食べたい
あの女の子の柔らかそうな肌を食いちぎりたい
あの男の子の食べ応えが良さそうな肌に噛みつきたい
そう思えばそう思うほど"人"としての理性が無くなっていく
急いでトイレに駆け込んだ
このままじゃ誰かを食べてしまいそうだったから
鏡に映った俺は汗だくで目が真っ赤だった
真っ赤な目になってる...?
いつもそんなことはなかったのに...
その姿を見ると不思議と食欲は減っていった
後ろで音がして振り向くとそこには誰もいない
でも確かに音はなった
それなら...
バンッ!
トイレの壁に文字が浮かんで来た
" か が み を み ろ "
そこには真っ白な羽が生えた黄色のパーカーを着た男の人が映っていた
どこからか声が聞こえてきた
関西弁で凄く心地よい声で
天使が何をしに来たのか、俺にはわからなかった
人を食べた俺はきっと地獄に堕ちる筈だから
と言うと天使は俺に羽を一枚渡し
それから俺らは一緒にいた
合図がある時には人目につかないところに言っては話をして楽しいことも共通し合った
ある日、街中で日傘を持った真っ赤な人を見つけた
何故かその人に惹かれて話しかけた
移動中にもその人を見ていたがなぜ惹かれるかは分からないままだった
言葉に詰まっていると羽が光った
きょーさんが見えてる...?
俺でさえ鏡を通さなければ見えないのに?
俺らは自己紹介をした
頭を下げるだけ下げてくれた
あまり話したくはないのだろう、
一通り挨拶を済ませたところで今日は帰ることにした
明日もまた会えるといいな、と思いつつも家へ帰ると家が荒らされていた
牙を剥き出しにしようとした瞬間に止められた
その時に足元がぬかるんだ
きょーさんに手を掴まれてそこから避けた
きょーさんが触れたことにも驚いているがそれ以前に何故ここだけぬかるんでるのかが疑問で仕方なかった
自分でも驚いているみたいだがそれよりも
ぬかるんでるところからどろり、と現れたそいつはただひたすらに人を殺すことしか考えていないように見えた
まさかの知り合いだったみたいだ
話についていけてない俺をよそに2人は話を進めていく
何故か俺はその瞬間に体が動かなくなってしまった
話す事も動くことも出来なくなった
"青鬼"
あだ名だったのにその通りになってしまった名前
沼の中から手らしきものを出てきたから握り返すとぬるり、とした
交換していた電話を使いその場所にレウさんを呼んだ
やはり、的中した
俺たちは運命で引き寄せられたんだ
俺は"青鬼"になって
天使のきょーさんに会って
吸血鬼のレウさんと幽霊のみどりくんに会って、
邪神のコンちゃんに会って...
みんなのその言葉を信用した
ゆっくりと時間をかけて思い出していこう
だから
みんなからの返事は
だった
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どもども!
今回の話は途中までは良かったのに最後で雑になっちゃった可哀想なお話だよ
rdは青鬼、kyoは天使、ruは吸血鬼(作中に登場はしなかったけど...)、cnは邪神、mdは幽霊だよ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。