第8話

7羽
775
2023/02/12 04:33
あの後、平野に家まで送ってもらって、兄貴と二人暮しの家に帰ってきた





お風呂に入って、適当にご飯食べて、自室に戻る






ベッドの中に入って目をつぶり、最近の出来事について考える





そういえば、高校に入学してから変な奴ばっかに絡まれてる






でも、





『中学校の奴らとは…違う、気がする』





「何が?」





『うわっ!!』





「何がちげぇの?」







『ねぇ、勝手に部屋に入って来るなっていつも言ってんじゃん…!』







「なんで駄目なの?兄弟だからいいじゃん」






って言いながら背後から手を伸ばして、抱きついてくる兄貴の山田涼介






コレの良い所と言えば顔くらいかな






『兄弟はこんな事しないよ?』







涼介「俺らは特別〜」







『キモい』






涼介「ぇ、傷つく」






涼介「俺は好きだよ?」






『聞いてないし』






涼介「で、何が違うの?」






『別に…なにも』






涼介「あ、そういえば…ラウールくん以外に友達できた?」






『………できてない』






涼介「え、何その間」






涼介「お兄ちゃんとしては、あなたのお友達が増えるの嬉しいけど、山田涼介としては嫌だなぁ」






『なにそれ』






涼介「よし、このまま付き合おっか!俺達」






『なんでそうなるの?』







兄貴の体を押して離れようとして振り返ると、流れで両頬を掴まれた






え、?







涼介「んー、やっぱりあなたたんは可愛いでちゅね〜」






『……』←






『可愛くないもん…』






涼介「んは、唇尖らせて可愛い〜」







涼介「キスしてほしいの?」







『…っ、違うし!』






『いい加減離れろクソ兄貴!』






ドンッと勢いよく体を押すと、ベッドに落ちた






"痛っ…俺の扱い酷くない?"ってブツブツ言ってるけど、俺は知らない






涼介「あなた」






涼介「なんか悩みごとあるなら相談しろよ」






いつ起き上がったのか分からないけど、頭をひと撫でして部屋を出てった







こういう時に兄貴出してくんのなんなの?

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