【あなたの下の名前said】
27日目
家でパソコンで仕事をしていたら
急にモトキさんが言ってきた
慌てて立ち上がったら
いたずらっぽく笑う
その笑顔に
頬を冷たいものが伝うのを感じた
あたふたして私の頭を撫でたり背中をさすったり涙を拭ったりするモトキさん
溢れる涙は止まらなくて
結局モトキさんはどうにもできなくて抱きしめてくれたけど
なんかもう悔しくて
腹が立って
虚しくて
こんなしょうもない冗談に引っかかってしまうほど限界な自分が情けなくて
ずっとずっとモトキさんのあたたかい腕の中で泣いていた
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。