「ゆり~帰ろ!」
親友のはなはそう言う。
「うん。帰ろ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~帰り道~~~~~~~~~~~~~
「ねぇゆり~、今日の図工の授業マジめんどかった。」
「確かに、色塗るだけで何であんなに時間取るのか意味わからないんだけど」
「あとゆりめっちゃ音楽の時に歌うまかったね。先生めっちゃ褒めててクラスの人もめっちゃうまいねって言ってたよ!」
「はなもうまかったよ!」
これが私達の日課
だけど今日は違った。
ちょうど曲がり角を曲がるとき誰かにぶつかった。
(ドン)
「キャッ」
大丈夫ですか?
これが私達の運命の出会いだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!