次の日
あなたside
もう時刻は18時
昨日、涼太にあんなこと言っちゃったし
さすがに嫌いになったよね
私は1人病室で静かに外を見る
すると、ガラッという音がした
私が振り返ると、そこにいたのは
お母さんだった
母「あなた、ぐちゃぐちゃになった携帯なおったよ。」
母「涼太くんの事…待ってるの?」
母「そうかしら」
母「携帯見たら分かるんじゃない?」
お母さんはそれだけを言って、飲み物を買ってくると言い病室を出た
私は携帯の電源を入れた
ロック画面には涼太との写真。
ホーム画面も涼太との写真。
インスタを見ても涼太とのデートの写真
私は毎日毎日忙しいのに、仕事が終わったら会いに来てくれる涼太に
また恋をしていた
でも…そんなこと言ったら、また涼太に迷惑をかけてしまう。
仕事の邪魔をしてしまう。
テレビを見ると涼太がうつる。
本当にすごい人なんだと思った
私は通知が何件も来ているLINEを開いた
--------キリトリ線--------
「LINE」
2020年 3月23日
--------キリトリ線--------
2020年 3月24日
--------キリトリ線--------
2020年3月25日 AM0:00
2020年3月25日 AM9:00
2020年3月25日 AM10:00
2020年3月25日PM12:00
2020年3月25日PM13:00
2020年3月25日 PM14:00
「LINE」
--------キリトリ線--------
これが、涼太との最後のLINEだった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!