------注意--------
悪口描写が含まれます。
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雪野said
「…おはよう、、ございます、」
いつも通りザワザワとした落ち着きのない楽屋。
〈今日、スノと収録だって〜〉
〈うわ、ダルっ…関西の人絡みにくいんだよねw〉
〈まぁ、目黒居るしよくね?w〉
飛び交う汚い言葉。
〈アンタ、香水変えた?〉
〈…まぁ、?笑〉
〈…もしやまた遊んで朝帰り?w〉
〈やめろw〉
何重にも甘ったるい香水の匂い。
「…あれ、、私の靴、、」
〈あー…ごめん、邪魔だったからそこにあるかも〉
指差す方には山になったゴミ箱。
〈…って、ゴミ箱やんw汚ぇwww〉
バサッ
「…あ、、ありがとう、」
投げられた紙袋には少し汚れてしまった衣装と靴。
〈あ、そーだ!…アンタこの靴でさ、、〉
…私は悪くない。
渡辺「おっちょこちょいでは済まねぇぞ?!」
…私の意志じゃないし。
「…本当にすみませんでした。」
目黒「本当に一歩間違えたら大事故だったよ?」
分かってるよ、そんなこと。
『…あれ、、靴のストラップ壊れてますね』
「…ッ、、!」
『…正確には、壊されてる、、と言いますか。』
嬉しかった。
やっと気付いて貰えた。
気付いて貰えた嬉しさだけで湧いてくる罪悪感。
気づいた。
私はもう既に"こっち側"の人間。
『お名前、お伺いしてもよろしいですか?』
「…雪野です、」
〈…行くよ、雪野〉
「…はい、、」
『あ、ちょっと待って、』
〈…チッ、、先行ってる〉
「…はい、、」
『…これを持っててもらいたい。』
「…これって、、」
渡されたのは盗聴器。
「こんなのバレたら私ッ、、」
『…分かってる。。でも、あなたのためでもある。』
「…ッ、、」
葛藤。
あくまでも自分は共犯者。
小さい頃からの夢。
ここで壊れていくかもしれない不安、
元の綺麗な私でいたい期待。
渡辺「…変わりたい、だろ?」
『…っ、、?!』
全てを見透かすような鋭い眼差し。
渡辺「…底辺で足掻いてても変わらない。」
渡辺「…変わりたいなら、、自分から変わらなきゃだろ?」
「…ッ、、」
『…まぁ、これはあくまでも渡辺さんの意見です。。渡しておきますのでご自分で決断なさってください。』
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ご愛顧ありがとうございます🙇♀️
新作を出したので是非読んでみてください🤲
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。