said 目黒
『…じゃあ、先程の流れをお話頂けますか?』
静まり返る中、先に口を開いたのは相手側のリーダー。
"廊下でこの人とすれ違ったときに雪野が突き飛ばされたの!"
阿部「だから俺はッ…
『阿部さん、、多数での口論は混乱を招きます。ひとまず話を聞きましょう。』
阿部「…」
『…皆さんはなぜ全員で廊下に出て、いつどのように突き飛ばされましたか?』
"なんでって、それって言う意味ある?"
『あります。できるだけ詳しくお願いします。』
言葉を詰まらせ、目配せをする。
…なんかめちゃくちゃ怪しいんだけど。
" リハ合わせの帰りだったから
それは…
" 飲み物を買いに行ってたから
…言ってること全然合ってないし。
『…お二人共言っている事が違いますが。』
"リハ帰りに飲み物買ったの!…その時、すれ違い際に雪野の腕を引っ張って引きずるようにして転ばせたのよ!"
『…雪野さんは集団の中のどのへんにいましたか?』
"…どのへんって、壁側だけど?"
『…壁側に居たのにすれ違う時に近い他のメンバーじゃなく、あえて阿部さんは雪野さんを狙ったってことですか?』
見るにも見れない程グダグダな説明。
田中「…ハメるんだったらもっと打ち合わせしとけよw ボソッ」
目黒「…ちょっと無理がありますよねw ボソッ」
"…そうよ、なんか文句ある?!"
"てかアンタ、SnowManのマネージャーだから贔屓目あんじゃないの?"
『…文句はありません。SnowManへの贔屓目も一切ございません。マネージャーと言えどただの仕事です。公私混同は無いのでご安心を。』
なんてバッサリ。
…公私混同は無い、か…
結構刺さる。←
『…次に阿部さん、宜しいですか?』
阿部「…俺は雪野さんの腕も掴んでないし、転ばせてもない。廊下にいたのは自販機に寄りたかっただけ。樹も居たよね?」
田中「うん、俺も自販機に行きたかったからあべべと合流した」
阿部「で、すれ違いざまに女の子が倒れてきたの。その子が雪野さん、?で、助けようとして手を差し出したら…
"うわっ…ぜ〜んぶ嘘w "
"…大丈夫?虚言癖持ち?w"
『…お静かに。』
"わっ、怖ぁ〜w"
"侮れないよね、あざといとか言われてるけど"
阿部「…お前らいい加減にッ
"…はい、恐喝〜"
そう言って出してきたのは簡易型の録音機。
"…芸能界って怖いよねぇ、いつどこで聞かれてるか分からない。"真実"は世間に伝わらないんだよ?"
"壁に耳あり障子に目あり…こんな初歩的なこと、教わらなかったの?笑"
"…これをさ、記者にあげたら大儲けだよね〜笑"
嘲笑うかのようなやり取り。
阿部「…ッ、、」
悔しさと怒りで震える阿部くん。
『…落ち着いてください。』
勢いに乗ったアイドルグループは煽り散らかしてくる←
"…SnowManも終わりだねw"
ガチャッ🚪
渡辺「失礼しま〜す、、」
突然堂々と入ってきたのは渡辺翔太。
目黒「…しょっぴー?!」
渡辺「はい、頼まれてたもの。」
『…回収ありがとうございます、渡辺さん。』
渡辺「しゃっ、褒められた!」
『…じゃあお帰り下さい』←
渡辺「…ゑ?」
『…阿部さん、、まだ終わって無いですよ。』
阿部「…?」
『…反撃、開始です』
俺と阿部ちゃんと樹くんにピースサイン。
田中「…なんか面白いことになってきたかもw」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。