第24話

選択肢(やふへゐ先生)
1,364
2019/10/11 14:35
やふへゐside
あなた

やふへゐ先生
…ぁ、
やふへゐ先生
(あなたちゃん、ずっとスマホ見てるな…)
そう思いながらパソコンにもう一度目をやる。
でも、このHAPには編集してる僕とそれを見ているあなたちゃんの2人しかいない。
やふへゐ先生
(みんなも公園いってるし、そんな早く帰ってくるわけないか…)
あなた

あ、あの、

あなた

…やふ、く、ん

そう言いながらゆっくりと向けられた彼女の目。
そこには涙が溜まり宝石の様に輝いていた。
やふへゐ先生
…どうしたの?
あなた

い、いや、えっと、

戸惑っているあなたちゃんの頭をそっと右手で撫でる
やふへゐ先生
泣いても、いいんだよ?
そう言った直後、うっう、と泣き声を殺しながら泣き始めてしまった。
何をすればいいか分からず、思いっきり抱きしめる
あなた

うっ、うぅ…

やふへゐ先生
怖いよね。沢山の人から知らない人から暴言受けて。
やふへゐ先生
反抗も何もできなくて、
あなた

うぅ、うわぁあぁあ…!

泣き出す彼女の軽い体を膝に乗せ、背中を撫で続けた。
やふへゐ先生
うん。大丈夫大丈夫。
やふへゐ先生
俺もいるし、たなっちも、ともたかも、テツヤも、だいちくんも、はじめくんも、みんな味方だから。
やふへゐ先生
あなたちゃんの意見を聞かずに、色々進めていった俺らが悪い。
あなた

うっ…ち、ちがぅの…

やふへゐ先生
…何が?
あなた

わ、私は、ちゃんと選択肢を、も、らってた、け、ど…

あなた

わ、たしは、今の選択肢、選んだか、ら、ここに、いて…

あなた

わ、るいのは、わ、たし

あなたちゃんは分かってなかった。本当は自分を押し殺して生きている事。
やふへゐ先生
あなたちゃん。君は、今の選択肢で合ってると思う?正解だと思う?
僕はあなたちゃんにそう聞いた。
僕も、選択肢を選んで畑にいる立場。
本当はここにはいるべきではないと考えた事だってそう少なくはない。
彼女は答えた
あなた

うん。

やふへゐ先生
…!
やふへゐ先生
な、なんで…?
あなた

だって、こ、のせんたくし、選ばなかったら、やふくんに…会えてなかったから。

そう言った時の目に、僕は心を奪われてしまった。
僕は、いつか君が欲しいな。
そう思いながら彼女の喉元に唇を当てた。

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