第4話
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~ 純喜 side ~
「いらっしゃい、ませ、、、!」
「っ!、、、」
案内にきた店員と目が合ったとき、
体中に電気が流れたような感覚がした。
わかる。この子は絶対に俺の運命の番や。
すると、その子は頬を赤く染め、力をなくしたように座り込んだ。
周りは一気に甘い匂いに包まれる。
「ちょっ、誰か!この店員、オメガだろ!どうにかしろよ!!」
どこか遠くで客が怒鳴っている。
でも、そんな声も俺の耳には入ってこない。
「俺の番……」
今の俺の頭の中はこの子のことでいっぱいだ。
この子のことが欲しくてしょうがない。
魅惑的なフェロモンに当てられて、理性を失いそうになるけど、ヒートになってしんどそうなこの子を助けないと、と思って近づいたとき、
「あなたっ!!」
誰だよ、こいつ……
あなたと呼ばれたその子は、突然やってきた男に連れられて、バックヤードへ行ってしまった。
えっ、あれもしかしたらあの2人は
番やったりするんか……??
せっかく運命の番に会えたと思ったのに…
でも、やっぱり俺はあの子が…あのオメガの子がほしい。