“初恋は叶わない”



そうだとしたら


まだ、貴方を好きにはなりたくない。

知らなかった。


もし、本当だったら…

 


突然、会話に入ってきた声


その声の主は

明るく笑う彼は、クラスの人気者

私は正直男子が苦手で
恋愛どころか、異性とは無縁な生活を送っている




でも、彼に出会ってから

私はどうもおかしい。









．
．

昼休み。廊下を歩いていると、

このおじいちゃん先生、優しくてかわいいくて()
学校の中で一番好きな先生。


だから役に立ちたくて調子に乗ったけど…

ダンボールの中には、
授業で使われる資料や教材がぎっしり





社会資料室は4階
そしてここは2階

階段を少し登った頃には腕が悲鳴を上げていた








だめ、もう、限界…

突然、ダンボールが軽くなった

一瞬、時が止まった。

ダンボールを持ち上げようとする彼


 

  



．

半分こ、って言ってくれたけど

実際はものすごく軽くて。 
ほとんどスニョンくんが負担してくれていた







 

中に入って、荷物を置く。

ドキッとした

男子から女の子扱いされるなんて。




いや…これがスニョンくんがモテる理由か

これじゃ勘違いしちゃうよ。

また。勘違いしちゃう





…好きに、なりたくない

部屋を出ようとした

掴まれた手首


振り向いて彼の顔を見ると、
すごく困ったような顔をしていた

安心したように笑顔になる彼を、
嫌いな訳がない。





あぁ、やっぱダメだ…




この笑顔が、
どうしようもなく好きになっていた

溢れ出した気持ちが、止まらない

あぁ、私は何を言ってるんだろう。


ほらスニョンくんも困ってるよ…

驚きすぎて、分からない。

うそ、、これ本当？

．




教室へ帰る途中、

少し恥ずかしそうに笑う彼を、 

もっともっと好きになる。










🐹