第7話

隠れていた性質②横尾→北山side
あれは少クラの「お手紙書きましょう」のコーナーで、玉森と北山が手紙を読み合ったりしていた頃。

玉森
キタミツへキタミツを初めて見たときの印象は、笑顔で人のお菓子を勝手に食べる人でした
北山
ガハハハッ
玉森
たぶん俺のお菓子も食べていたと
思います


急速に仲良くなってく2人を藤ヶ谷は複雑な面持ちで見つめていたっけ。

玉森
そんなキタミツだけど普段はグループのことをよく考えていて皆にも『ここをこうした方が良いんじゃない?』とか皆のことを考えてアドバイスをくれますね
北山
うんうん
玉森
キタミツを見て俺はいつも取り合えず頷いています
北山
おい、あはっ


俺は知っている、本当はおまえ北山の傍にいたいんだって。

玉森
最近ではプライベートでも遊んでくれ買い物やサーフィンとかにも行きますね
北山
んふふっ
玉森
俺から誘っといたくせに急に断っちゃう時もあって、その時は本当にゴメンなさい
北山
んだんだ
玉森
これからは気をつけます
北山
うむ、ふっ
玉森
これからも皆のことをよく考えて
くれる優しい兄貴分でいて下さい
玉森裕太


けど弟でいることをやめたのは、お互いのためグループのため。

北山
タマちゃんへタマちゃんは可愛い弟みたいな子です、いや弟にしたいです
玉森
ふふっ
北山
僕は小さいとき母親に弟が欲しいからスーパーで買ってきてっといつも言っていましたが、きっとスーパーにタマちゃんがいたらタマちゃんを選んでいたと思います


(でしょ?偉いな藤ヶ谷は俺とは全然違う)

北山
でもタマちゃん、しゃぶしゃぶを食べる時お肉を入れる時に『ぶしゃ~しゃぶしゃぶ』って言いながら茹でるよね
玉森
あはっ
北山
可愛いぜ~そんな効果音を口で言っちゃうタマちゃんが好きです大人になってもそういうところを失くさずにね、また一緒に海に行こう、北山宏光より


兄貴の身代わりというトラウマに押し潰されそうになっている自分と。

横尾
ご飯でも食べに行く?
藤ヶ谷
えっ
横尾
千賀も誘って、ねっ?
藤ヶ谷
…そう‥だね


それから藤ヶ谷と俺は、プライベートでも顔を合わせるようになり友達としてメンバーとして仲を深めていったんだ。

いつしか寄り添い…




・北山side

1時間後…

横尾
準備はできた?
北山
おう
横尾
じゃ、行こうか


俺達は2人して帝劇の稽古場へと向かい、その車内で。

藤ヶ谷
きっと朝から何も食べれないで
いると思うから何か作りに行っ
てあげてくれる


そう、藤ヶ谷から頼まれたことを横尾さんが教えてくれた。

北山
ふっ、あいつ
横尾
んっ?




(気遣ってくれたんだ、でもどうして藤ヶ谷は横尾
さんが料理を作るのが上手いって知ってたんだろ?前は苦手だとか言ってプライベートでは付き合っていなかったのによ)

横尾
最近ね、よく一緒に遊びに行くんだ
北山
へっ


すると、胸の内を分かったかの如く横尾さんが口を開く。

北山
それって藤ヶ谷と?
横尾
うん、まぁーね
北山
へぇ


(そういうこと)

十代だった頃と二十代だった頃とでは考え方も受け取り方、見方も変わってくる。

北山
あいつも大人になったんだな
横尾
親父臭いよ、その言い方
北山
ガハハッ


だけど俺たちグループにとってはいい事で、やはりメンバーは仲良くしなくちゃ。

横尾
着いたよ
北山
おっ


それから、更に5日ほど経ったある日のこと下腹部にとつぜん強烈な痛みを感じ。

北山
くっ、うあぁ~痛い痛いって
なんだ?これ…痛っ、いっ‥
たぁ~うあぁーっ


俺は、腹を抱えフローリングの上をのたうち回り。

北山
ダメっ…だ‥くっ…我慢‥でき…ね‥ハァハァ


そのとき携帯の着信音が鳴り「あ、誰…?」必死で手を伸ばしディスプレイを見たら「藤…ヶ谷!?」

藤ヶ谷
もしもし北山
北山
くっ、ふ…じがや‥ハァハァ
藤ヶ谷
ちょ、どうしたんだよ
北山
ぃ…た‥あぁーっ
藤ヶ谷
今すぐ行く待ってろ!


この間から下がらないでいる熱、なんとか解熱剤で抑え稽古を続けて来た。が、時々頭痛や吐き気もし体調不良のせいだと思うようにしてはいたけれど、この痛み尋常じゃあない。

北山
あっ、くっ、うあぁ


ピンポン、ピンポン、ピンポン、けたたましくチャイムが鳴り響き続けてドンドンドンと扉を叩く音が聞こえ。

藤ヶ谷
北山、開けろ!北山


(ふ…じ‥が…や‥クッ)

必死で床を這いドアノブに手を掛け立ち上がった
次の瞬間!開けると、ふわっと倒れ込んでしまい
意識を失くしてしまう暖かな温もりに包まれながら。