千賀と別れたあと俺は自分の部屋で以前に横尾から聞かれたことを思い出していた。
2年もの間、事務所から音沙汰が無かったのに突然きた理由の1つにそれがあったから。
その話を聞き横尾は「ふ~ん俺とは違う意味でだけど社長ってそういうとこあるよね」と苦笑いをし、兄貴の代わりと言われ続けていた横尾と1度は落ちたにも関わらず、たまたま話しかけたのがジャニーさんだった。
それだけで…
不合格から合格へと変わって、そして今度はαだと知り。
つまり、野球枠・サッカー枠とあるようにα枠と
いったのもあったわけで。
全てを把握しているわけじゃない、そう言っていた亀梨くん。
「確かに…」同期だからこその会話のやり取り以降俺は、このことを誰にも言わず。
呼ばれたのは裸の少年という深夜番組「ただパジャマを着て出ていればいいから」そう言われ。
(つまり、背景みたいなもん)
中心になっているのは先輩の風間俊介くん生田斗真くん長谷川純くん俺達はその他大勢にしか過ぎない収録当日スタジオには沢山のJr.がいた。
そこにいたのが…
横尾や宮田、そして1番目立ってヤンチャだったのが。
(あはっ)
礼儀に厳しい亀梨くんにタメ語を使っていたニカ、いま思えば凄いことさ。
わいわいガヤガヤ好き勝手な場所へと移動するJr.たち、その中には。
ギュウギュウ詰めに座り、優雅に寝ているやつもいた初めての収録はこうして何がなんだか分からないまま終了し、しかしこのテレビ番組がのちに自分にとっての転機の場ともなり。
な~んてニックネームをつけられたのも、この番組だったっけ。そして出会ったのが…
都内の某レッスン場で、共に歩む事となる。
北山宏光ー
山下くんにタメ語を使う姿に驚かされながらも俺達は常に一緒にいた、まるで運命に導かれた、いや…運命だったんだ俺と北山は間違いなく。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!