朝、目を覚ましたらヤバいくらいに頭痛がし身体も半端ないほどに怠く起き上がろうとした途端に頭がクラクラし、どうにかベットから這い出て熱を測ってみれば38.5℃。
(マジで!?)
冷蔵庫から横尾さんが作り置いてくれていたスムージーを取り出す、あれから定期的に届けてくれている、ゴクゴク飲むとサプリメントと解熱剤を服用し「今日は1回公演、なんとか最後までもってくれ」ただ、ひたすら願い家を出た。
滝沢くんの楽屋に入り浸っているから俺は行くことができず。
と、すぐさま俺を見つけニカが抱きついて来て。
「あはっ」かといって自分の楽屋にいればこの
始末、はぁ…
俺と横尾さん、なんだかあれからいい感じ。
「逃げようか?」そう耳打ちされ横尾さんの言葉に同意し。
ダッと楽屋から、2人して飛び出せば。
廊下を歩く千賀と宮田に遭遇し、藤ヶ谷はというと。
エビの楽屋で河合とくっちゃべっていて「いつもの光景、いつもの楽屋」このまま何事もなく、1日が終わると信じていた。
(うん大丈夫、熱は下がっているし身体も怠くは
ない)
けれどそれは突然やって来る滝沢革命の幕が開き、その真っ最中に。
・横尾side
この日、俺達はいつものように滝沢革命の舞台に
立っていた。
幕間で錦織さんが解説し、このときはまだ藤ヶ谷は舞台袖で待機していて。
俺はというと…
二階堂や宮田と、違う場所で自分たちの出番を待っていたんだ。
風景は、森へと変化し物語りは進んでく。
舞台上にはトッツーや塚ちゃん、千賀、タマ、ハッシーたちがいて北山は舞台の上手側頭上に。
そして、長老の姿となった錦織さんが叫ぶ。
口々に革命を叫ぶ海の一族たち「か~くめいだぁ」「革命だぁ」「革命だぁ」「革命だぞぉ」
何故だか一緒に叫びながら舞台裏で走り回っているニカと宮田。
(やれやれ毎回やっているんだこれ、ははっ)
「寝てどうするんだ?お前」それから、ユキヒメと藤ヶ谷が姿を現す。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!