第14話

覚醒のとき②宮田side
その日、いつものように帝劇の楽屋の廊下を歩いていたら。

横尾
ぷっ、くくくっ
宮田
横尾さん?何がそんなに可笑しいの
横尾
ないしょ~んふふっ


何故だか笑いながら歩いている横尾さんとスレ違い

玉森
で、なんだって?
宮田
それが教えてくれなくてさ
玉森
ふーん
千賀
稽古中はずっと不機嫌だったのに
二階堂
今は、なんだか楽しそうだよな
宮田
ん~気になる
千賀
気になるね
玉森
別にいいんじゃない
二階堂
はっ?
玉森
だってワッターのお天気屋さんなんて今に始まった事じゃないし
千賀
そうだけど…さ


(そりゃ、タマの言う通りだけど)

数日後、今度はガヤさんが横尾さんと同じ笑いながら廊下を歩いていてジッと見つめると。

藤ヶ谷
なに?どうかした
宮田
あのぉ…


向こうから声を掛けて来たから「なにか面白いことでもあるわけ?」そう聞いてみたら。

宮田
この間、横尾さんも
藤ヶ谷
滝沢くんの楽屋に行けば分かるよ
ふふっ、くくくっ
宮田
はあっ?


翌日、俺とタマ・がっちゃんに、二階堂は。

二階堂
なぁ~本当に?
千賀
ガヤさんがそう言たわけ
玉森
だからって、わざわざ確かめに
行かなくても…だりぃ~なもう
宮田
いいじゃん気になるんだからさ


言われた通り、ちょっと早めに入って皆で様子を
伺っていたんだ。すると「ふんふんふんっ」と、
鼻唄混じりでやって来た人物。その姿は…

二階堂
ハッシーじゃん!?
玉森
あいつ、何をやっているんだ?
宮田
手に何か持っているよ


それは、小学校の工作かなにかで作ったロボットのような物で。

千賀
あぁ~分かったぁ


がっちゃんが、とつぜん叫び声を上げ。

宮田
なっ、なに!?
千賀
あれだよ、あれ
二階堂
あの有名な
宮田
んっ?
玉森
宮田お前、知らないの?
千賀
ばっばっ、バルッ…


と、ニコニコしながらハッシーは滝沢くんの楽屋へ行き「おい勝手に入ってもいいのかよ?主がいない間に」俺達が中の様子を伺っていると。

橋本
今日のバルカンは出来がいいから
滝沢くん、きっと喜ぶ


「えっ、それって毎日届けているわけ?」と、今度は滝沢くんが向こうからやって来て。

二階堂
ヤバい、隠れろ
千賀
遅い、もう見つかった
玉森
おはようございます
宮田
おはようございま~す
滝沢
おはよ、どうしたの?みんな
千賀
それが…ですね
滝沢
あぁ~ハッシー、また
橋本
滝沢く~ん


ギュッと滝沢くんに抱きついてくハッシー、その
身体を受け止めながら。

滝沢
これで何体目だよ~はぁ…ったくぅ
橋本
滝沢くんが僕のことを好きに
なるまで続けます
滝沢
いや好きだって
橋本
1番にですよ
滝沢
えっ
橋本
北山くんよりもです
滝沢
‥‥‥


(あはっ、そういうこと)

ハッシーは、それからも毎日バルカンを滝沢くんの楽屋へ置きに行き挙げ句ずっと入り浸りで。

北山
今回はハッシーに全部もってかれ
たわ、ガハハッ


滝沢くんも苦笑いしながらも「でも可愛いから」って許しちゃって得な性格しているよホント。けど、どうしてそれで横尾さんの機嫌が良くなったのか?俺には分からなかったんだけどね。

横尾
もうハッシー様々、滝沢くんを独占
してくれてThank Youって感じ



でもその数日後、全員が凍りつく出来事が起きてしまう。

いつもは冷静な横尾さんやガヤさんもパニックに
陥ってしまい、がっちゃんと二階堂は泣きそうな
顔をしタマと俺は茫然と立ち尽くしていたんだ。

それは幕が上がって暫く経ったころ、熊野のシーンでの事だった。




注)
ハッシーが滝沢さんの楽屋に毎日バルカンを置きに行き入り浸っていたのは本当ですが、それは2009年の滝沢革命であって描かれている2010年ではありません。

が、物語りの中でのエピソードとして使わせて頂きました御了承ください。

朱桜