第18話

連鎖する性①宮田side→北山side
滝沢
玉森、何をやっている?北山を
あっちへ運ぶ手伝え
玉森
ぁ…‥


タマの様子が変だ、キタミツの傍へ寄ろうともせず滝沢くんに言われても立ち止まったまま、そんな中がっちゃんとハッシーはガヤさんの所へ向かい。

滝沢
玉森!
玉森
‥‥っ
宮田
俺が
滝沢
もういい、二階堂
二階堂
はい、しっかりしろ宏光
滝沢
取り合えず医務室へ連れて行こう


帝国劇場の楽屋には万が一に備え体調不良を起こした人の為の医務室がある、俺は滝沢くんや二階堂たちを見送りながら隣にいるタマの手をギュッと握りしめていた。

暫くし我に返ったかのように自我を取り戻し、俺の顔を見つめ。

玉森
ミツ…は?
宮田
滝沢くんが医務室へ連れて行った
玉森
…そう


でも反応が鈍くイマイチ現状が掴めていない様子で、俺らの傍らではスタッフが。

スタッフ
これじゃ続けられないな
.
仕方がない今日は中止という事で
スタッフ
客は騒ぐでしょうね
.
マスコミ対策も至急なんとかしないと


今後の対応策を練っていて、再び流れたアナウンス

アナウンス
お客様に申し上げます本日の公演は
誠に申し訳ありませんが、これにて
中止とさせて頂きます


とたん客席はザワつき中には嗚咽や泣き声も聞こえ「ごめんなさい、心配をかけ本当にゴメン」俺は、ただ心の中で謝ることしか出来ず。

宮田
楽屋へ戻ろう
玉森
舞台は?
宮田
中止だって
玉森
‥‥‥


タマの異変それは俺以外は誰も気づいてはいない、いやもしかすると。

高林
あなた方は確か
宮田
宮田俊哉です
高林
こちらの方は?
玉森
‥‥‥
宮田
玉森裕太といいます


廊下でスレ違った1人の医師…

高林
そうですか
宮田
あの…
高林
申し遅れました、嘱託医の高林
といいます
宮田
先生?
高林
はい
宮田
ガヤさんとキタミツの所へ
高林
ええ呼ばれたものですから
宮田
宜しくお願いします、どうか2人を
高林
分かっています、あまり心配
なさらぬよう


(優しい先生で良かった)

高林
ところで貴方は大丈夫ですか?
玉森
えっ


が、高林先生は何故だかタマの方へ問い掛け「何かありましたら遠慮せず私のクリニックまで来て下さい」そう言って名刺を渡し。

宮田
行こう
玉森
‥‥‥


それからだった、タマから俺が目を離せなくなったのは。

(心配しないで、ずっと傍にいるよ世界で1番タマが大好きだから)





・北山side

俺は、遠い過去の意識の中に身を置いていた。

聞いていないぞ、お前の母親が
Ωだったなんて
大きな声を出さないで宏光が
起きてしまう


(そうか、ばあちゃんが隔世遺伝って言ってたもんな将也と同じだったんだ俺…)

二階堂
ミツ、宏光うぅ~
宮田
落ち着いて、二階堂
藤ヶ谷
どいて下さい滝沢くん


次に目の前に広がったのは、わいわいガヤガヤ体育館に集められている自分たちの姿。

藤ヶ谷
北山、おい、しっかりしろ


(んっ?なんだ、この光景は見覚えがある…ああっ、あの時の)

生徒
なぁ~アルファだったら
どうなるんだっけ?
.
基本、ベータと同じで進路は自由
生徒
ただし高校進学時に専門の病院へ行き以降、指定の薬を飲み続けなければならない
.
めんどくせ~


(これは夢か?でも随分とリアルな過去へでもトリップしたみたいだ)

戸塚
先生、大丈夫なんですよね?
高林
取り合えず点滴をして様子を
見ましょう
二階堂
取り合えずって、なんだよ
戸塚
二階堂、今は先生に任せて
二階堂
ちっ


ピッピッピッピッ、なにかの電子音が聞こえる。

生徒
でも能力が高いからエリートに
なれるんだぜ
.
俺は普通でいいや
生徒
俺も


(んだな、自分もそう思っていた普通でいいって)

横尾
どう?北山の様子は
戸塚
眠っている藤ヶ谷は?
横尾
なんとか安定剤を打ってもらい

そして検査の結果が届き…

そういえば、あのとき以降だったっけ父さんが帰って来なくなったのは。


生徒
Ωは嫌だよな


(えっ)

生徒
薬も飲み続けなければならないし
まともな日常生活が送れない
.
何より子供を産むだなんてさ


それから、俺は高校生となり山下と知り合って。

山下
北山も受けてみればいいのに
北山
俺が?
山下
結構イケると思う、たぶん
北山
どうしてそこで多分がつくんだよ?
山下
はははっ


(楽しかったよなぁ、夢に満ち溢れてて)

友人
じゃ、妹に頼んで履歴書を出してもらえばいいじゃん頼んでみようか?


こうして俺は、うちの事務所へ入り今ここに皆と
一緒にいる。

藤ヶ谷
北山、北山あぁーっ


(藤ヶ谷、なんでそんな悲痛な声で俺を呼ぶ、んっ?ここ…何処‥ここ‥は)

ピッピッピッピー