俺は舞台からハケたあと次の出番を待つ間、ニカや宮田・横尾たちと一緒にいた。
それは突然、俺らの耳に聞こえて来たんだ。
(まさか、北山の身に何か!?)
慌てて舞台の方へ走って行き、そのあとを横尾が
続き。
後ろからニカと宮田が着いて来て、舞台上では。
緊急事態を伝えるアナウンスが、それと同時に下ろされる緞帳、その中で。
滝沢くんが、倒れている北山に必死で呼びかけて
いて。
千賀、トッツー、塚ちゃんが驚きの声を上げ今にも泣きそうな表情をしている、騒ぎを知り河合や五関も駆けつけ場は騒然としていた。
声も出せず茫然と見つめているタマとハッシー、
その横を。
俺が、その身体をギュッと抱きしめた瞬間クラっと目眩がし強烈な甘い匂いに自我を失いそうになる。
と、今度は逆に俺が滝沢くんに退かされて腕の中にいた北山を奪われてしまい。
(身体が、熱い、燃えるみたいに、なん…で?どう‥し…て、くっ)
(これって、まさか!?発情?そん…な‥だって…薬)
・千賀side
ガヤさんの様子がおかしい、ミツを抱きしめた途端に息が荒くなり。
顔も真っ赤に火照っているし「まさか、これっ!?」
バシッと、そのとき自分の腕を掴んだワッターの手をガヤさんは思いっきり振り払い。
(なっ!?)
(やっぱり…って事はアルファ?ガヤさんが!?)
(ヤバい、このままだと暴走してしまう!止めなくっちゃ)
と、滝沢くんの指示を受け2人がワッターと共に
3人がかりでガヤさんを抑えにかかったんだけれど。
暴れまくるガヤさんに四苦八苦し、見かねた塚ちゃんが。
そんな中、何故だかボーッとしているタマ「どうしたんだ?」そう声を掛けても無反応で。
それに気づいた宮田が代わりに返事をし「も~どうしちゃったんだよ?いったい」
トッツーとニカは、ただひたすらミツの名前を呼び続けていて。
俺達は「ガヤさんとミツ」二手に分かれ、それぞれが出来うる限りの対応にあたった何とかこの状況を治めなければという一心で。
※作者より
「One love~ただ1つの愛を君に捧げる」を読んで頂き有り難うございます。
この作品を書きたいと思いついた時、まず頭に浮かんだのが滝沢革命でのこのシーンでした。
滝沢さんが舞台上でロープから落ち、それを身をもってみっくんが下で受け止めたエピソードは実際にあったことで私はその場にいなかったのですが。
当時、滝担の中では「お蔭でタッキーが怪我をせずに済んだ」と、みっくんの株が急上昇し心から感謝したものです。
ですから是非とも使いたいと、そのあとKAT-TUNの東京ドームでのコンサートで、みっくんがステージから落ち。
あれは心臓が飛び出るくらいに驚いて、もう心配で居ても立ってもいられずに。みっくん、なかなか姿を現さなかったものですから気が気じゃなく暫くし亀ちゃんと出て来たときにはホッとしました。
が、そのときに思ったんです革命のときにいなくて良かったと滝沢さんと、みっくんの2人だなんて私の心臓が持ちませんから。そんな滝沢革命でのエピソードを入れ込み、また麻布十番の滝沢さんのマンションについては元滝担だからこそ知っている。
というか実際、私も1度行ったことがあるものですからリアルにその通りに描きました今は住んでいませんけれど当時は上の階に岡田くんもいたんです。
さてとうとうΩとして覚醒してしまった、みっくん今後はそれをどう周りが支えデビューまで漕ぎ着けるか。藤北やメンバー同士の関係は?タマちゃんの身に起きた異変とは、訪れる苦悩。
などなど、まだまだ話しは長く続くかと思いますが皆さま宜しくお願い致します。
また、この作品はだいぶ前に書き始めたもので途中いろいろあり精神的に書けなくなってしまい執筆が止まっていたものです。
そのため、とあるサイトにて掲載済みの部分はスムーズにUPできますが未だ描いていない先の話しはUPするのに時間がかかるかと思いますので御理解のほど温かい気持ちでお待ち頂ければ嬉しく思います
お話しの途中で、失礼いたしました。
朱桜
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!