第12話

再会④藤ヶ谷side→北山side
あれから北山が偶然にもロビーで幼馴染みと再会し、そいつの番のαと話をしていただなんて知らず

藤ヶ谷
おはようございます
滝沢
藤ヶ谷、どうだった?


俺と横尾は、帝劇の稽古場へと来ていた。

藤ヶ谷
滝沢くんの予想通りでした
滝沢
そうか、やっぱり
横尾
あの…
滝沢
んっ?
横尾
本気ですか藤ヶ谷に言ったこと
滝沢くんが…
藤ヶ谷
ワッター、その話し
滝沢
全部、話したんだ
藤ヶ谷
すみません
滝沢
いや、いいよ仲間は多い方が心強い
横尾
仲間?俺は防ぎます滝沢くんが、もし本当に北山の番になろうとしたら
藤ヶ谷
横尾!


(こいつ、どうしたっていうんだろ?らしくない。
いくら北山のことが心配だからって滝沢くんに、
食って掛かるだなんて)

滝沢
なるほど、ふっ、北山は?
まだ来ていないんだけど
藤ヶ谷
えっ


とたん「迎えに行って来ます」横尾は俺より先に、廊下へと飛び出し。

滝沢
で、高林先生はなんて?
藤ヶ谷
薬をフェロモンを抑える薬を
処方したって


しかし、滝沢くんは全く気にせず話を続け。

滝沢
取り合えず、それが精一杯の
対処法ってわけ
藤ヶ谷
まだ変異の途中なんで抑制サプリは
出せないそうです
滝沢
だろな…ってことは


いずれ北山は、初めての発情を迎える「目を離すなよ」その眼が俺に言っていた。

(分かっています絶対に!)

千賀
ガヤさん遅かったじゃん
藤ヶ谷
千賀、頼みがある
千賀
んっ?


人懐っこい千賀は誰からも可愛がられ滝沢くんも、弄ると絶妙な反応をする千賀が可愛くて仕方がない様子で。

千賀
別にいいけど、じゃニカにも
言っとく~
河合
なぁ?お前ら何かあった
藤ヶ谷
別に
河合
ふーん


もちろん北山も独り暮らしを始める前は、よく千賀の家へ泊まりに行っていたと聞く。

戸塚
あっ、おはよう北山
北山
はよ


(ふっ、来たか)

その後ろを、まるでボディーガードでもするかの
如くベッタリとくっついている横尾「不自然すぎる…ハハッ」

五関
何をやっているの?横尾
横尾
別に


(ほら、もうちょい自然にやってよ不審がられるじゃん)

滝沢
稽古、始めるぞ
一同
はい


そろそろ、新しい年が明ける。







・北山side
滝沢
北山、ちょっといい
北山
なんすか?


稽古が終わり帰ろうとしたら、滝沢くんに声を掛けられた。

滝沢
このあと時間ある?
北山
特に用事は
藤ヶ谷
‥‥っ


その瞬間、藤ヶ谷がチラッとこっちを向いた気が
する。

滝沢
じゃ、俺んちに来ない?
横尾
北山!
北山
なに?横尾さん
横尾
いや…別に
滝沢
ふっ


(んっ?どうかしたか、めっゃ食らいついて来た
けど)

河合
横尾、帰るよ~
滝沢
ほら、フケちゃんが呼んでいる
横尾
くっ
河合
大人顔です大人顔、聞こえてます?
滝沢く~ん
滝沢
うるさい離れたところから
叫ぶんじゃないよ


(ガハハハッ、相変わらずだ河合のやつ)

滝沢
で、どうなの?
北山
いい…っすけど
滝沢
じゃ決まり
北山
あ、はい…??


滝沢くんの笑顔の向こうで不安そうな藤ヶ谷の表情が目の中へ飛び込んで来る。

(お前どうして、そんな顔をし俺のことを見てる?)

戸塚
お疲れさまでしたぁ
橋本
トッツー待ってぇ
塚田
トッツーうぅ~っ


(んんっ?今、なんか通り過ぎた…よ・う・な)

五関
も~やんなっちゃう子守りをするの
って大変、はぁ…


「ははっ、五関」その後ろをブツブツ言いながら、五関が追いかけて行き。

滝沢
行こうか
北山
はい


チラッ、チラッと、やっぱり俺のことを見ている
藤ヶ谷の視線。

滝沢
どうかした?
北山
あ、いえ


俺は知らなかった横尾さんと藤ヶ谷、そして滝沢
くんとの間に交わされた密約を。あいつらの想い…

「ごめん有り難う、お前らに出会えて本当に良かった」その心が、想いが力となる前へ進むための。

(だから俺は負けません頑張ります滝沢くん、あいつらの為に皆で夢を掴み7つ星を耀かせるために。