まだこの世界は僕を飼い慣らしていたいみたいだ
望み通りいいだろう 美しくもがくよ
互いの砂時計 眺めながらキスをしようよ
さよならから1番遠い場所で待ち合わせよう
辞書にある言葉で 出来上がって世界を憎んだ
万華鏡の中で 8月のある朝
君は僕の前で ハニかんでは澄ましてみせた
この世界の教科書のような笑顔で
ついに時は来た 昨日までは序章の序章で
飛ばし読みでいいから ここからが僕だよ
まどろみの中で生温いコーラに
ろくでないどっかを夢見たよ
教室の窓の外に 電車に揺られ運ばれる朝に
愛し方さえも 君の匂いがした
歩き方さえも その笑い声がした
いつか消えてなくなる 君の全てを
この目に焼き付けておくことは
もう権利なんかじゃない 義務だと思うんだ
運命だとか未来とかって言葉がどれだけ手を
伸ばそうと届かない 場所で僕ら恋をする
時計の針も二人を 横目に見ながら進む
そんな世界を二人で一生、いや何章でも
生き抜いてゆこう
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!