私は、足を引きずりながら中に入った。
『そこのソファーに座って下さい。 今手当しますね!』
【どうしたの?】
『ぶつかって…足痛めたみたいで…』
【何やってんだよ…手当しないと…えっと救急箱は…あった。はいこれ…】
私は、そんな彼らの話を聞きながら待っていた。
手当をしてもらっていたら、2人程、帰って来た様子で…《ただいま〜》と言いながら入った来た。
その時…2人は私に気づいて…
〈どうしたの?〉
【何か、ぶつかって怪我したから手当したところ…】
“大丈夫ですか?すいません!うちの会社の物がご迷惑かけてしまって…”
“…どうした?”隣にいる人に声をかけていた。
私は、その言葉に顔を上げて見た。
すると、私の目の前には…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!