あのまま勢いで家に帰った、
合わせる顔もないや
だってあんな、はぁ、考えるのもやめとこうもう疲れた
そっと目を閉じた、疲れていたのかあっという間に夢の中へと連れ込まれた
ほら言ったじゃない!スビナ、お母さんの言うことを聞かなかったからコケて怪我するはめになったのよ
🐰えっ?あっ、おっお母様?
なーに?笑ふふっお母様って礼儀正しいのね笑いい子だわけどまだお母様じゃなくてまま、とかお母さんの方が好きかなー
なんだこれ、もしかして、夢を見てるのだろうか
目の前にはここにいるはずのない母の姿があった
スビナー?おーいどうしちゃったのかしらもしかして頭打ったの?!大丈夫!病院早く行かなくちゃだわ!!!!
心配してくれる母
そう、僕の母はとても優しい。とびっきり僕に甘いんだ
🐰大丈夫だよ!お母さん笑ほら!元気元気!
と軽々にジャンプをしたり身振り手振り動かす
はぁ、良かった愛しいスビナ、可愛いスビナ、お母さんスビナに何かあるとしんじゃいそうだよ
🐰僕もお母さんに何かあったら嫌だからね
スビナ今日のご飯はスビナの大好きなお母さんの焼いたパンと!スープとその他ものもの!いっぱい食べて大きく育つのよ〜
🐰うわぁありがと
お母様の料理は本当に美味しい、
こんな幸せな夢、あるのだろうか、夢なら冷めないでほしい
ああ!そうだわスビナってもうすぐ歌の発表があったわね!私本当に楽しみなの
🐰本当?
そうよ、だってあなたの歌は特別なの
人を安らげる力があるっていうか、ほっとするっていうか、きっと、あなたは素晴らしい歌手にもなれるわね
バキンッ
ガラガラといきなりガラスが急に割れるように地面に異変が起きた
バリンっとなると下に穴が、
僕はその暗闇へと落っこちてしまった
🐰!
手を伸ばそうにも届かなかった
どうして!!!あなたは!!!!!早く消えてちょうだい!!二度とあなたの顔なんて見たくないわ!!!
最悪だ
最低!最悪!根性悪!あなたなんて、、、
…落ち着いたらまた話そう。今の君とは話しても無駄そうだ、
泣かないで、
私は騙されていたのね、ははっ、あはははは!!!
はぁ、じゃあ行くね、
🐰お母さん!!!
あら、スビナ、そこにいたのね
僕がもうひとり居た、
ああ、あの時の姿を見せられているんだな
なによ、あなたも私をみて嘲笑ってるの、
🐰ちがっ
違うよ、お母様
うるさい!!!!、
何なよなんで、なんで!!!!
あなたの顔、、、、醜い醜い醜い!!!!!見せないでちょうだい!!!あなたの顔も見たくない!!!
投げたのは家族の写真。
小さなスビンへ当たる
僕は守ろうとしたが僕を通り抜けて当たってしまう
🐰いたいっ、、
うるさい!声も聞きたくないのよ!!はやく、はやくあなたもどっか行ってってば
そう、そこで思い出したんだ、
僕の歌にそんな力なんてないのに、ただの言葉のあやだったんだろうに
歌ったんだ、ただただ、落ち着かせたくって、必死に、慰めたくって
ううっぐすっ、お母さん、お願い、聴いてて、
発表会で歌うはずの歌を
🐰♩〜〜
汚い歌、
愛している親に言われてダメージを受けないとかないよね笑
僕はその時ごっそり心の中のものを抜かれたような音がした
🐰ごめん、なさい
そう言って僕は部屋へ逃げた
部屋へ逃げた僕を追いかけると泣いていた
泣かないで、
聞こえるはずのない僕に声を掛ける
幸せな日がすぐ訪れるから
苦しんでいる君へ
僕が、君の人生を素敵にする、もう二度と辛いことが起きないように
大好きだよスビナ、
本当に?、約束してよね
そう言われた気がした
もちろん、
だから不要な物は切り捨てる僕にとって不幸になることは避ける。歌だってもう二度と歌わない、不幸になる歌、少なくとも僕はそうなってしまった。
顔も隠す。いつもいつもジロジロ見られていたんだ、視線が痛かった、きっとみんな僕のことからかっていたんだろう、それからメガネをかけるようになった
外してくる奴らもいた、そうするとバカにするように
カッコイイじゃん
ってさ、嘲笑ってるんだろ心の中で
そういう奴とは一切関わらないようにしていたのに
君だけは違っていた気がした、違ってたよね、
君だけは
僕の世界で唯一切り捨てることの出来なかった人











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。