第674話

piece664〜立ち上がる事が
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2020/01/17 09:06




そこへトイレから響が戻ってきて、

あなたの前に座った。




星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
どうした?俺にしがみつくなんて、よっぽどじゃん。




肩をひくつかせながら、

必死に泣き止もうとする。





だけど感情のコントロールが

上手くいかず、、、

気持ちとは逆に

涙がどんどん溢れてきた。






猛と響は心配そうに

顔を見合わせる。






海人の話しを聞いていた2人は

薄々勘付いていた。






きっと紫耀との間に

何かあったんだろうと。





駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
どうする?しばらくpieceハウスに戻るか?




そう言われあなたは

うなずきもせず、

首を横に振る事もしなかった。





星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
あなたが戻るなら俺らも一緒に戻るし、残るなら残るし。
駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
そうだな。まぁ今決めなくてもいいから。




その言葉に対しては

軽く一回うなずいた。






うなずくのもやっとな

あなたに対し、

これ以上話しが出来ないと

判断した猛は、

布団に横にならせた。






続いて猛も響も

横になる。






駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
俺らさ、、響が言い出さなかったら、今ここにいないんだよな?
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
そうそう!俺がバンド組もうって言わなかったら、pieceがこの世に居ないって思うと、、怖いよね(笑)
駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
ぶっちゃけると、上京してもそこそこしか売れないって思ってた。笑
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
うわ、そんな事ぶっちゃける?笑
駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
あの頃はな(笑)




そこそこ有名になって、

そこそこ売れて、

そこそこなところで

音楽活動に終止符を打って、

そこそこな人生を

送るのかなぁーって。





駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
俺の人生、そこそこで終わる予定だったんだけどなー(笑)俺らだったら、、ってもっと上を目指したくなる(笑)
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
目指したくなるじゃなくて、上に行くんでしょ?笑
駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
そうだな(笑)今この時はさ、明日になれば通過点になる、、、いつかあんな時もあったなって、笑い飛ばせ、、な?
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
そうそう!いつでも背中貸してやるよ!胸は俺の未来の彼女用だからダメだけどな!笑




猛と響は仰向けのまま、

あなたに向けてエールを送る。






どうか立ち上がる事が

出来ますように、、、





そう願いを込めて。






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