第811話

piece789〜迷子の子
2,692
2020/05/05 05:08



紫耀が戻ってくるまで

ベンチに座って待っていると、

少し離れた所で

子どもが泣いているのが見えた。




こども
こども
うぇーん、、ヒック、、ウゥ、、えーーーん。
あなた

どうしたの??ママは?

こども
こども
わかんないっ、、。




あなたは辺りを見渡すが

お母さんらしき人は

見当たらない。





あなた

よし、じゃあお姉ちゃんと一緒に探そっか?

こども
こども
いいの、、?
あなた

もちろん!

こども
こども
見つかるかな、、?
あなた

大丈夫!お姉ちゃんの他にね、助けてくれるヒーローもいるんだよ?

こども
こども
ヒーロー、、?



今まで目をこすりながら

俯いていた子どもも、

パッと顔を上げて

あなたの事を見つめた。




あなた

もうすぐ来るから待っててね、、、あ!来た!




両手に飲み物を持ち

紫耀が戻ってきた。



あなた

ホラ、お姉ちゃんが言ってたヒーローだよ!

こども
こども
おっきー!かっこいー!



紫耀はとりあえず子どもに向かって

ニコッと笑いかけた。




そして子どもに気づかれないように

あなたにそっと聞いた。



平野紫耀
平野紫耀
どうしたの?その子。
あなた

迷子みたい。




それを聞いた紫耀は

あなたに飲み物を預け、

子どもの目線に合わせて

しゃがみ込んだ。




平野紫耀
平野紫耀
名前は?
こども
こども
たっくん、、。
平野紫耀
平野紫耀
たっくんか!たっくんは何歳なの?
こども
こども
4歳、、。
平野紫耀
平野紫耀
オッケー。よーし、おいで!




たっくんと名乗る子どもを

抱き上げると、

肩車をした。




こども
こども
わあー!たかぁーーーい!!
平野紫耀
平野紫耀
これでママがどこにいるかよーく見えるぞ!
こども
こども
ホントだね!おにいちゃんすごーい!
平野紫耀
平野紫耀
だろ?たっくん、こっち行ってみるか!
こども
こども
うん!



紫耀はたっくんに

優しく話しかけながらも

お母さんらしき人を探す。




しばらく歩くと、

たっくんが指をさしながら

足をバタつかせだした。




こども
こども
あれ!!!マーマー!!
あなた

あ!あの人かな?

平野紫耀
平野紫耀
どれ?どれ?
あなた

こっちこっち!





あなたは紫耀の服の裾を持ち

引っ張って行く。




こども
こども
おにいちゃん!おりたい!
平野紫耀
平野紫耀
ん、わかった。



紫耀は肩車から下ろすと

たっくんはパーっと

走って行った。




こども
こども
まぁーまぁー!



たっくんがママと呼ぶ

女性の元へと走って行った。




抱き合う2人。




そしてその女性が

紫耀達に気がつき、

会釈をしてきた。




平野紫耀
平野紫耀
良かった、、。




そう言いながら

軽く会釈を返し、手を振る紫耀。




あなたもその後ろで

軽く会釈をした。




あなた

紫耀ってさ、、

平野紫耀
平野紫耀
んー?
あなた

きっといいパパになるよね、、!

平野紫耀
平野紫耀
そうかー??
あなた

うん!子どもに接する紫耀を見てて思った。

平野紫耀
平野紫耀
いつか俺らの子どもも連れて、ここに来たいな!




そう言いながら微笑み

あなたから1つ飲み物を

受け取った。





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