ーーーーー廉side
声を上げて、
泣きながらしがみついてくるあなたを
今すぐにでも抱きしめてやりたい、、、
そう思った。
何でそんな辛い思いまでして
紫耀の事好きでおるん?
そう聞いてしまいたいぐらい
ボロボロに傷ついてる姿見て、
俺も一緒の事思ったわ。
《嫌いになれたらラクなんかな?》
ってな。
でも目の前におるあなたを見て
嫌いになるいうより、
好きが増してく、、、
あなたは首を左右に振る。
その質問に対し、
あなたは黙って頷く。
もちろんあなたは
この質問には答えんくて、、、
もちろんこの質問にも
答えんかった。
ただただ泣くばかりの
あなたの隣におるだけで、
話し聞いてやって、、、
そんでまた
笑顔になれるんやったら
何でもするつもりやった。
《今の俺に何が出来るんやろ?》
そう思って
必死になって考えたわ。
考えた結果な、、、
俺はあなたの方を向いて
抱きしめてたわ。
いつもやったら抵抗するくせに
今日は俺にしがみついて
泣くんやもん、、、
肩で大きく息をしながら
泣くんやもん、、、
もしな、
何かあって
立ってられんぐらい辛くても
俺が守ってやる、、、
だから、、、
今だけ。
今だけこうしてる事
許したって、、、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。