紫耀の顔が険しいのを見て
心配そうに見つめている
海人達。
やり場のない
怒り、、、
もどかしさ、、、
切なさ、、、
焦り、、、
とにかく色んな感情が
こみ上げてくる。
紫耀は握り拳を作ると
自分の太ももを殴った。
そう言って切られる電話。
紫耀の耳には
電話が切れる音が
響いていた、、、。
そんな中、
猛が急に携帯を取り出し
電話をしだした。
そう言いながらとりあえず
電話をかけてみる。
しばらく鳴らして
出なかったら
切ろうと思っていた猛。
しかし思いのほか
早く電話が繋がった。
電話の向こう側は
無言だった。
冗談を言いながら
笑っている猛。
そんな猛を見ながら
紫耀が代わってと
言ってきたのを、
猛は手で止めた。
その代わりに
《ちょっと俺に話させて?》
と口パクで
紫耀に伝えた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。