第307話

piece304〜1音ずつ
4,928
2019/05/16 04:50



ノートや紙、箱などを元に戻し、

ピアノの音がする部屋へと向かう。





そして最後の最後で




髙橋海人
髙橋海人
♪そしていつの日か〜
平野紫耀
平野紫耀
♪また会おう〜




2人が間に合い、

最後のワンフレーズを歌った。




あなたはそれに気づき

ニコっと笑いながら

ピアノの音をフェードアウトさせた。



平野紫耀
平野紫耀
あなたってピアノのレベルヤバくね?
あなた

幼稚園の頃から上京する前まで習ってたからね!

髙橋海人
髙橋海人
カッケー!ピアニストみたい!
あなた

いやいや、そんな技術とか才能ないから(笑)ただピアノが好きなだけ!






そう言うとまたピアノを弾き始めた。






1音1音確かめるように、、、



1音1音噛みしめるように、、、




《ツナグ》を

何度も何度も

繰り返し弾いた。






そして紫耀は

そんなあなたの指元を

確認していた。






指輪をはめているか

はめていないかを。




平野紫耀
平野紫耀
無い、、、。




紫耀はボソっと呟いた。






あなたの指には

指輪がはめられていなかった。




でもそうすると

指輪はどこへ?

それとも貰ってないのか?





次から次へと新たな疑問が

浮上してきていた。




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