第557話

piece548〜アザとスリ傷
3,633
2019/08/15 07:59
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
じゃあ俺帰るわ。



そう言って屋上から

出て行こうとした颯斗を

猛がとめた。





駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
ごめん颯斗、、いろいろ聞きたいんだけど。
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
いろいろ?
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
何でここがわかったの?




すると颯斗は

あなたが座らされていた所に

自ら座った。





一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
ここ、10組の後ろのドアから出れば、ちょうど見える。
駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
ホントだ、、たまたまあなたが見えたからかけつけてくれたってこと?
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
まぁ、、。ちょうど後ろから口塞がれてるところが見えたから。
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
口を塞がれてる?!



颯斗から聞かされた

衝撃の事実に

驚きを隠せないのは

響だけではなかった。





一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
じゃあ俺帰るわ。
あなた

颯斗!制服、、。

一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
着て帰っていいから。俺下に体操着あるし。
平野紫耀
平野紫耀
これ着てけよ。上半身裸じゃ目立つだろ。




紫耀は自分がはおっていたシャツを

颯斗に渡した。





一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
じゃあ借ります。




颯斗はペコっと

紫耀に頭を下げ歩き出す。





少し歩いたところで

急に何かを思い出したように

ピタっと止まり振り返った。







そして自分の頬を指差して、

あなたに言った。






一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
一ノ瀬颯斗(いちのせはやと)
帰ってからちゃんと冷やせよ。
あなた

あ、、うん。ありがとう!





颯斗は片手をあげると

屋上から出て行った。






駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
マジ無事でよかった、、。あなた何があった?
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
誰にこんな事されたの?
駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
1人じゃないだろ?複数人??
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
まさか男?!
平野紫耀
平野紫耀
ストーーーーップ!!!




猛と響が目の前のあなたを

質問攻めにしているのを見て、

紫耀が止めに入った。






平野紫耀
平野紫耀
ここじゃなくて、家に帰ってゆっくり話すべきだと思う。
駒瀬猛(こませたける)
駒瀬猛(こませたける)
そうだな、、ごめん。
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
あなた立てる??
あなた

うん、、平気。

平野紫耀
平野紫耀
アイツから借りた制服、とりあえず着てボタンとめた方がいいよ。
あなた

そうだね。





颯斗から借りた制服をきちんと着て

ボタンをとめる。






その手首には

先程縛られていた痕が

アザとなって残っていた。








その様子を見ていた3人が

気づかないわけがない。

もちろん3人とも気づいていた。







そして足首に目を向けると

同じようにアザになっていた。

膝はすりむいて血が滲んでいる。







平野紫耀
平野紫耀
帰って、まずは手当をしよう、、。
星野響(ほしのひびき)
星野響(ほしのひびき)
うん、、そうだね。




あなた本人は

平気そうにしているが、

見ているこっちが

痛々しかった。








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